今日は建国記念の日
ということで祝日とされていますが
「建国」とはなんぞや…
現行の「祝日法」で定められている
祝日のいくつかは
明治の頃の「祭日」(祝日ではない)
つまるところ天皇家に関連するものを
モチーフにしています。
(解釈によるけれど、16の祝日のうち
少なくとも8つ、少し拡大解釈すると
10以上はそうかな?)
そんな祝日のうち特別なのが
本日、建国記念の日です。
他の15の祝日は、祝日法の中に
直接、日付が記載されています。
(国民の祝日に関する法律 第二条)
ところが、建国記念の日だけは
「政令で定める日」としか
定義されていません。
この政令には
2月11日とする。
とだけ書いてあるので
だったら祝日法に書けばいいのに…
と思いますが
法律を変えるより
政令を変える方が簡単なので
建国記念の日は変更しやすい
という余地を残しているのか…?
などと、不埒なことを
考えてしまったり。
2月11日が建国記念の日になったのは
神倭伊波礼毘古命が紀元前660年2月11日に
神武天皇として即位したから
ということのようですが
法律や政令にはそんなことは
ひとことも書いてないわけですね。
根拠としては『日本書紀』に
即位日として「辛酉年春正月庚辰朔」
と記されていて
天文学的に見ると
紀元前660年2月11日に
なるのだそうです。
とはいえ「朔」は太陰暦では
その月の1日にあたるので
正月朔は元日
それを新暦に当てはめると
建国記念日は1月29日
なんていう時代もあったんだから
これからも、ひょっとしたら
変わるかもしれない…
というわけで
タブー視されがちな
宗教・天皇の話になっちゃいましたが
みんな、意識する・しないに関わらず
日常の中には宗教行事がいっぱい
ありますよね。
地鎮祭はその典型だし
上棟式もそう。
と、強引に家の話に持ってきましたけど
信仰心を持ってやっているかというと…?
(信仰心を持ってやるべし
という主張ではありません)
ただ、なんとなく慣習になっていることも
コトの起こりはなんだったのかを
知っておくこと、知ろうとすることは大切だと
切に思います。
今回、手持ちの関連書籍を
紐解いてみましたが…
町田康の『古事記』はやっぱりすごいな〜
神武天皇の東征も
「どうやったら国中の奴ら、ヤー、言うて吾らのことを祀ってきますかねぇ。吾はそれを聞きたいんですけどなあ」 「聞きたいですか」 「聞きたないですか」 「そら聞きたいよ」 「ほしたら、どうしたらええやろね」 「やっぱここ、西の端なんでね。もうちょっとまんなか辺、行ったら聞こえんちゃうかな」 「ほな、東に移動しましょか」 「そうしましょ」
という記述。
怒る人もいるかもしれませんが
これまでにない古事記なので
ぜひ読んでみてください。