札幌式トイレを知っていますか


君は、札幌式トイレを知っているか?

なんて偉そうですが
僕もよく知りませんでした。

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地域をよくする工務店を
応援するネットワークの
佐塚です。

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少し前に、新宿歌舞伎町タワーの
ジェンダーレストイレ」が
話題になりました。

性別を限らず誰でも使える
ということで
「ジェンダーレス」

男女共同のトイレなんか
小さいお店なら
珍しくないけど…

問題のジェンダーレストイレは
たくさんの個室が隣接する
いわば駅のようなトイレです。

そこに男女構わず入ってくる…
ということでたちまち炎上

現在は無理やりパーティションで
区切ったり一部を女性用に
したりしているそうな。

ジェンダーレス、という言葉で
イケる! となったのかわかりませんが
今の所、残念な結果になっちゃいました。

「誰もが使えるトイレ」っぽい
ものとして「多目的トイレ」
というのがありますね。

多目的でけど目的外利用は
できないそうな…

「目的」によってはアウトみたいなので
最近は「バリアフリートイレ」とか
「多機能トイレ」とか言ったりします。

バリアフリーといっても
何が障壁になるかは
その人次第。

バリアフリートイレの極み(?)
「札幌式トイレ」なるものを
ご存知ですか?

はじめて名前を見た時は
「なんじゃそれ?」
と思ってしまいました。

より一層多くの人に
使ってもらおうと
作られたものです。

健常者に対する障害者、と
一口に言ってもその障害は
千差万別です。

車椅子から直接便器に乗り移れる
人ばかりではありません。

左右どちらかの壁についている
トイレットペーパーを
使える人ばかりでもありません。

100%あらゆる人に対応するのは
困難かもしれませんが
できるだけ多くの人に対応するように…

というコンセプトで作られたのが
札幌式トイレ、だそうです。

とはいえ、僕も実物を見たことが
あるのは一箇所だけ。

浜松市の合同庁舎に設置されています。

左右どちらからでも
腕力がなく車椅子から直接移れなくても
使えるようにという配慮。

もちろん、これでも自力で
用が足せない人もいるでしょうけれど
できる限り多くの人が自立できるように、と。

前から気になっていたのですが
実は調べてみると製品を作っているのは
浜松の会社でした。

開発したのは建築士の米木英雄さん。

著書『21世紀型住宅の常識』に
札幌式トイレのことも詳しく
掲載されていました。

住宅では、トイレをここまで
大きくして費用をかけることは
現実的ではないかもしれません。

このブログを読んでくれる人は
おそらく自分一人でトイレに
行ける人が多いでしょう。

でも、世の中には一人でトイレに
いくのが困難な人もいます。

想像してみてほしい。
排泄をいつも誰かに手伝って
もらわないといけないということを。

なかなかにハードですよね。

自分でできることは
できるだけ自分でやれるように…
というのが尊厳にもつながります。

介護リフォームという分野については
これまで、町の工務店ネットで
取り上げてきたことはありません。

一方、そういったことを
得意にしている事業者も存在します。

ある意味、新築以上に
住まい手の要望に寄り添っての
腕の見せ所でもありますね。

新築市場の減少と
大型リノベの隆盛。

そこがレッドオーシャンだとすると
介護リフォームは、やりようによっては
ブルーオーシャンなのかも。

介護リフォームとか
ブルーオーシャーンとかいう
言葉自体、あんまり使いたくないけど。

工務店の問題解決能力に
期待しているってこと!