自動調理器をネタに手料理、ひいては手仕事のよさを語ってみる

調理家電をいろいろ試すのが
好きです。

とはいえ、本来の目的の
時短とか美味しく作りたい
というよりも

調理家電が
スタンダードになる日が
くるのかな?

という
興味本位と言った方が
いいかもしれません。

今回は
アイリスオーヤマの
「シェフドラム」なる
機器を借りてみました。

本体に傾きがつけられ
回転するのが特徴の
自動調理鍋です。

筑前煮を作ってみました。
材料を切って全部鍋に放り込み
調味料も指定の量を入れて
スイッチオン。

ぐるぐる回りながら
1時間ほどで調理完了です。

実食。

味が薄い…

さらに致命的なことに
たけのこを入れ忘れてたので
たけのこと醤油を投入して
追加加熱。

なんとかそれっぽく
仕上がりました。

この間、およそ1時間半。

自分で作った方がうまくて速いよ!

こういう調理家電の特徴は

・料理が下手くそ、好きでない人も
レシピ通りに放り込めばそれなりにできる

・朝しかけておくとタイマーで
帰宅時にちょうど料理が出来上がる

・調理中は目を離していても大丈夫

あたりですが

僕にとっては3番目、目を離しておける
ぐらいしかメリットはありません。

途中で味見して調整するのは難しいから
最初に投入する調味料で多くのことが
決まってしまいます。

裏を返せば
レシピ通りにやれば
誰がやっても均一の水準になる
というメリットですが

それ以上のことを目指すのには
向いていません。

まあ、機械もまだまだだな

と溜飲を下げるのでございます。
(そういう用途のためのものではありません)

それになんと言ってもデカい!
毎日使うならそれなりの
場所を確保しないといけません。

将来、調理家電がメインストリームに
なってくるとキッチンのあり方も
変わってくるんでしょうね。

すでに、コンロのスペースに
自動調理家電を置いている人もいますし

新築時に
ガスコンロもIHコンロもいらない
という人も出てくるかも。

シェフドラムさんは借り物で
来月にはさよならですので
我が家は当分、手料理のままです。

「手料理」という言葉
「手」がつかない「料理」と比べて
どういうイメージを持ちますか?

親しみ・温かみ・懐かしさ
あるいは
野暮ったさ・田舎くささなども
あるかもしれませんが

そこは明らかに「人」の存在が
あります。

「手仕事」という言葉もありますね。

手技が自慢の職人が
腕を振るって作るもの
というイメージでしょうか。

どちらも、人の手によって
価値が増しているものです。

というより、そうでなくては
意味が薄れてしまいますね。

どんな仕事でも
機械を借りて自動化したり
既製品や既製サービスを活用したりせず

一から十まで全部手仕事、というのは
現実的には難しいですし
全部やる必要もないでしょう。

何を残して価値を上げるのか。
そこが、会社ごとの魅力の
作りどころ。

「結果」に対するコストパフォーマンスや
タイムパフォーマンスが言われる時代ですが

「プロセス」で
人を惹きつけられることも
手仕事にこだわる工務店の
大きな武器です。

せっかくのプロセスを黙っていては
お客さんも社会も気がついてくれないので
きちんと発信してくださいね。

施工事例の完成写真だけが
「仕事」の表現じゃないですよ。