地域の一隅を照らす工務店を
応援したい佐塚です。
今日は太陽エネルギーのお話。
もう少し細かくいうと太陽エネルギーは
「薄い」けど「多い」という話。
(今日は掛け算や割り算が色々出ますが
数字にあんまり意味がないので
飛ばして読んでも大丈夫)
浜松の日射量をNEDOの
日射量データベースで見てみます。
5月の日射量は29.2MJ〜3.9MJ/m2。
なんでこんなことをしているかって?
トマトを干すのに
太陽から受けたエネルギーを
計算するためです。
先日、プチトマトを天日乾燥させました。
干していたのは4日間ぐらい。
ざっくりと1日あたりの日射量は
25MJ/m2ということにします。
J-Wh換算すると6.94kWh/m2。
これも計算を楽にするために
7kWh/m2に丸めます。
プチトマトの直径はだいたい2.5cmぐらい。
ということは半分に切ると
断面積は4.9㎠ぐらい。
計算が面倒だから5㎠に丸める。
(もちろん真円じゃないし、
断面以外にも日が当たるけど無視)
5cm2ということは
1平米の1/2000です。
ということは
4日間でプチトマトの断面が
受けた日射量は…
7kWh×4日÷2000で0.014kWh。
つまり14Whです。
たったそれだけ?
同じように、低温コンベクションオーブンで
トマトを乾燥させてみました。
機械の最大消費電力が1200W。
低温で動かしているのでここもざっくり
300Wぐらいということにしよう。
それが4時間。
300×4で1200Wh、つまり1.2kWh。
って計算したけど
1個あたりとまとめての数字で
全然比較できない数値だなあ。
これを比較するのは大間違い。
ここまでの計算、ほぼ無意味!
天日の方はトマトの断面に
当たった太陽エネルギーだけでなく
周囲にもたくさん降り注いでいます。
それによって気温も上がるし
風は吹くし、という具合に
環境が作られています。
小さい面で見れば少ないエネルギーだけど
広い面積に長い時間降り注ぐので
トータルするとすごい量になります。
薄いけど多い、っていうのは
こういうこと。
しかもエネルギー源は無料です。
これを住まいに活かしたのが
僕らが勧めている
「びおソーラー」です。
と、やや強引に繋げちゃいました。
密度の薄い太陽エネルギーを
建築でうまく使うというのは
びおソーラーに限らず大事なことです。
ところが、断熱を強化して
空調機器をつけっぱなしにして
パッシブだ! って言っている人が多い。
まずは太陽エネルギーを
どのぐらい受けたり
どのぐらい遮ったり
そういうことをちゃんと設計に
落とし込もうよ!
なお、実験に使ったトマトは
自家製パンチェッタの
ペペロンチーノで美味しくいただきました。
以上!