マイナンバーカードのことを考えて憂鬱になった


佐塚です。妻の両親がマイナンバーカードを取得しました。マイナポイント目当ての駆け込み取得です。ポイントの申請について質問されたので、久しぶりにマイナンバーカードについて調べてみた、というか、まともに考えてみました。

僕は随分前に取得していて、確定申告に使ったり、新型コロナウイルス黎明期に一人10万円配られた際にいち早く受領したりと、それなりに享受してきましたが、このところ使ってないなあ、と、何ができるのか改めて確認してみました。

医療費や処方薬の記録などが見られました。多分医療費控除とかにも使えるようなやつ。
年金記録も見られるようでしたが、申請中のまま答えが返ってきませんでした。デジタルデータなのに営業時間外とかあるのでしょうか。

マイナポータルのトップには、「引越しの手続きがオンラインでできるようになりました(引越し先では窓口へ)」と、大きく表示されています。一瞬、転出転入がオンラインでできるんだ、と思ったのですが、実態は「転出届の手続きがオンラインでできるようになりました」でした。

他にもいくつかの手続きができるわけですが、総じて、日常的に使うものではないので、ありがたみはほとんどないですね。
(確定申告は絶対ラクちんですけどね)

それで、日常的に使うものをくっつけよう、ということになったのかわかりませんが、健康保険証もくっつくことになったわけで。

何がおかしいって、健康保険証を廃止してマイナンバーカードに一体化し、カードを取得していない人やなくした人には「資格確認書」なるものを発行するというけれど、それって、健康保険証そのものではないのだろうか? 廃止にコストをかけ、確認書の発行にコストをかける。

浜松市では(他でもそうだと思いますが)、カード取得や、マイナポイント申請のための支援窓口を開設しています。この経費には国のお金が投入されています。
マイナポイントをもらった人たちのほとんどは、おそらく他の用途はせいぜい健康保険証止まりで、そして10年の有効期限が失効したところでみんな更新を怠るのだろう。その時にまた、更新するとポイントがもらえる、とかやるのかな。

この馬鹿げた状態の原因は、「カードの普及率」を目標にしたことにあるでしょう。新型コロナワクチンも、1日100万回、などという目標を掲げたおかげで、接種回数は増えたかもしれないが、余りまくって随分たくさん廃棄したそうです。そもそも100万回接種して何を成し遂げたかったのか。マイナンバーカードで、国民にどんな利益(ポイント以外に)をもたらしたかったのか、あるいは国が何を管理したかったのか。そういうことを詳らかにして議論しないといけないと思う。住まい作りでも同じようなことが結構ある。いつも似たようなオチになってしまって恐縮ですが、ほんとこういうのは憂鬱になりますね…。