ハザードマップも大切だけど、見て危険を感じることも大事。

災害ハザードマップ
島根県で線状降水帯発生
かなり水害が出ているようです。

災害、特に水害のことに
触れ過ぎて麻痺してきそうですが
当たり前のことにしたくはないですね。

——–

地域をよくする工務店を
応援するネットワークの
佐塚です。

——–

建築にとって「災害」
といえば地震がずっと
大きな課題でした。

これはもちろん今でも
とても重要ですが

度重なる基準の改正で
かなり改善されてきました。

それでも、新耐震基準の
81年から2000年までに
建てられた住宅の8割以上が
現行基準を満たせないそうですが


(木耐協調査データ 2021年3月4日発表より)

新築住宅では耐震等級3を
標準にするところも増え
地震については対策が進んでいます。

一方で、この所の水害を見ると
何か対策を…と思う反面
どうすりゃいいんだろう?

(一畳工務店の耐水害住宅とか
鬼怒川決壊に耐えた
ヘーベルハウスとかもありますが)

やっぱり災害の少なさそうな
ところに家を建てるのが
基本ですね。

その上で、災害が起きてしまった時の
会社の体制を整えておくこと。

LINE、Eメール、電話などの
インフラ全部が使えるとは限らないので
有事の際の連絡順を決めておくとか。

災害発生後は修繕の依頼が殺到しますが
パニックにならずに捌く為に
どういう優先順位で対応するか決めておくとか。

大雨の時は行政が防災情報を
通知してくれる場合もあります。

工務店も、事後の対応だけでなく
事前の防災のためのお知らせを
積極的に行ってもいいのでは。

とはいえ、有事の際は
実際はなかなかそこまで
できませんよね。

だから、普段から発信している
ニュースレターとかブログとかで
防災情報を発信しておくのが大事です。

国土地理院がやっている
「ハザードマップポータルサイト」
というものがあります。

5月にリニューアルされました。

ハザードマップポータルサイト
国土交通省が運営する、「ハザードマップポータルサイト」です。身の回りでどんな災害が起こりうるのか、調べることができます。

全国の自治体のハザードマップが調べられます。
(自治体によって密度は異なります)

これから土地を選ぶ人には
大いに参考にしていただきたいし

もう建っている家に
どのぐらいリスクがあるのかは
工務店として把握しておいた方が
いいのでは?

(やってるところもあるでしょうけど
「言われるまでは何もしない」
という工務店も多いので)

ハザードマップはPDFだけ
とかPDFもなくて窓口へ
という自治体もありますが
浜松市は充実していました。

こちらはPDFなどで提供しているものを
動的に見られるサイト。

ArcGIS Web Application

僕んちのすぐそばに
小さな川が流れています。

この度ようやく洪水浸水想定区域が
発表されたので見てみると
我が家のあたりはセーフでした。

少し前に開発された
川沿い(画像下の方)は
残念ながら洪水浸水区域だけど…

市の小さな二級河川で、
水防法の対象じゃありません。

ですから、この川の浸水想定は
不動産取引時に重要事項説明に
入れなくていいんだとか。

えーー!
浸水可能性がわかっていても
黙って売ってもいいってこと?

見りゃわかるとはいえ
見てわかろうとしない人がいるから
売れちゃうんだよね…

やっぱり、どの土地が安全かというのを
完全に他者に委ねてはいけませんね。

ハザードマップを読み込むのはもちろん
地形を見たり、造成の状況を調べたり
工務店はそういうプロでなければいけないし

お客様がまずい土地を持ってきたら
毅然と断る勇気も持ってほしい。

それを上回るような災害があるから
悩ましいんだけど…
有事の際はみんなで助け合いましょうね。