歴史的には大きな建築物は
為政者の威容を示すためだったり
宗教的な崇拝の対象となったり
所沢市の角川武蔵野ミュージアムは
果たしてそんな場所なのか?
外観の唯一無二さで競うより
中身で勝負したいよね。
今日はそんな話です。
角川武蔵野ミュージアムは
ところざわサクラタウンの一角にある
図書館? 美術館? 博物館?
そういう場所です。
ところざわ、といっても
最寄駅は西武の所沢駅ではなく
JR武蔵野線の東所沢駅。
繁華街ではなく
いわゆる住宅街です。
そこに突然現れる巨大な物体。
『ウルトラマン』に登場する
四次元怪獣ブルトン
(と科特隊の基地)を想像しちゃうなあ。
telemaga.netより拝借
隈研吾さんの監修です。
外壁はいつもの木…じゃなくて
花崗岩。
2万枚・1200トンだそうで
いつもながらの感想だけど
大変そうだなあ…
ミュージアムの5階・武蔵野回廊。
ここは武蔵野関連の本を読みながら
グウタラできる場所です。
右の方にダイダラボッチの絵があります。
そうか、この岩の感じ
ダイダラボッチを
イメージしたのかな?
このほかショップ・レストランや
KADOKAWAのオフィスがある棟
(↓左側)
食堂からはブルトン…じゃなくて
ミュージアムが見える。
(またカレーだよ)
さらに武蔵野坐令和神社という
不思議な組み合わせ。
大魔神もいます。
ミュージアムの中には
本がたくさんあって
本好きとしてはとても嬉しい…
嬉しい…?
↑本が、読む本というより
ディスプレイの役割になっている
そんな印象があって
(あえてアオリの効いた写真にしてみた)
ちょっとなんだかなあ
飾りじゃなくて読むものでは
なんて感じていまします。
それでも行くたびに
新しい本や知識に出会えるし
僕は中身は気に入っているんだけど
なんだか異様な場所ではある。
ポップカルチャー発信の場所として
開業時にあったアニメキャラを
配したホテルは閉業していて
今月でうどん屋さんや
コンビニも閉店するんだとか。
閉店だからと言って
必ずしもネガな話では
ないのかもしれないけど
やっぱりうまくいかなかった
なんていう声も上がるんだろうなあ。
変わった形の建築は
一回ぐらい見ておくかなという人も
いるだろうし
それはそれで
価値があるかもしれないけど
僕は建築物には
唯一無二の外観よりも
大切にしないといけないことが
たくさんあると考えています。
ウィトルウィウスの唱えた
「用・強・美」
この「美」を
唯一無二にしようとするか
風景の中に
元々あったかのように
溶け込ませていくか
我々の仕事は
後者ですよね。
建築の外観で
びっくりさせるのはもうやめようよ。
でもここについて言えば
中身は好きです!
また近くまで行ったら寄っちゃいます、多分。
今回は「ツタンカーメンの青春」
なる展示もあって
思わぬ知識が刺激になったり。
来月からは「翔んで埼玉展」
だそうで、早速行っちゃうかな?