お金と興味を奪うのは皆ライバル

競合は近所の工務店とかハウスメーカーとかだけでなく、お客さんのお金と興味を奪うあらゆるものだよな〜


この三連休に幾つかの工務店さんの
見学会にお邪魔してきました。

どこに行くにも
道は混んでいます。
暑くなく寒くなく
いいお天気だしな〜

この日に見学会などイベントを
開いたところは多いでしょうけれど
世の中にはそれ以上にたくさんの
イベントがあります。

そういう多数の住宅以外のイベントもあり
そしてさらに他の住宅会社の見学会もある。

住宅以外のイベントとは競合しないでしょ
と思いました?

しかし、前述のように新築需要が減っていて
そのライバルはご近所の工務店やハウスメーカー
…ってことでいいのかな?

オッサンの昔話になりますが
僕が小学校から中学校の頃
ラジコンカーが大流行しました。

タミヤ、京商、童友社、ヨコモ…
たくさんのメーカーが
いろんなものを出していましたが

数年経つと周囲でのラジコン熱は
急速に冷えてしまいました。

なぜか?

ファミコンの登場です。

ラジコンメーカー同士で
競っていたけれど
(お客の興味とお金の)
ライバルは外にいたってことですね。

若者の色々な娯楽は
スマホ(およびそこでの課金)に
だいぶ奪われてしまっていたり

まあ、これはエンタメの話で
住宅とはまた違うんですが

市場の中でのライバルに勝つ
というのも大事ですが
市場に人を連れてくる
ということも重要です。

長期的に人口は減って行くのは
間違いないので
住宅需要自体は減っていくわけですが
(夢も希望もない言い方だけど)

人間が減れば他の市場も
全体的に需要が減るわけで
住宅だけが特別にしんどいわけではありません。
(影響は大きく出やすいですが)

だからこそ
「家を作りそうな人の時間と気持ち」を
持っていってしまう他のことから
どう「家」に向けるか

暮らしそのものが楽しいという視点
建築と関係なさそうなテーマを引き寄せる切り口
その地域で家をつくることの価値

こういう領域が
正面から競争するより
ずっと大きな効果を生むこともある
かもしれない

住宅という器は
単に建築物というのではなく
もう少し大きな暮らしの市場
ということに位置づけしなおす

人口減の時代の工務店にとって
そんなことが鍵なんじゃないかと
他で金と時間を使う人々を眺めながら
そんなことを考えていました。