8文字、3単語、1つの意味。
今日8月31日は、I LOVE YOUの日なんだそうです。
「831」が「8 letters, 3 words, 1 meaning」、つまり「I LOVE YOU」は8文字・3単語で、意味はひとつ、という英語圏のスラングから来ているそうです。
(ちなみに831は野菜の日でもあります。こっちは完全に日本語のダジャレ。同じ数字でこの落差)
この「1 meaning」というのが、コピーとしてやたらよくできてるなあ。
8文字しかないのに、読み違えようがない。
含みも、余白も、逃げ道もない。
言った瞬間に意味が確定して、後戻りできない。
だからかな、言うのが怖い。
言葉が足りないわけじゃない
というわけで、いつものように持ってってみるか。
工務店さんのwebサイトを開くと、言葉はたくさんあります。
高気密高断熱、自然素材、地域密着、耐震等級3、UA値、パッシブデザイン、家族の笑顔、職人の手仕事。
どれも嘘じゃないし、どれも大事なことです。
実際そうやってつくっているわけですから、書くのは当然です。
でも、全部読み終わったあとに、頭の中に何が残っているかというと、だいたい、何も残っていない。
言葉の数は足りています。むしろ多すぎるくらい。
足りていないのは、1 meaningのほうなんじゃないだろうか。
じゃあ短くすればいいのか?
と言うと、そう単純でもない。
日本語の「愛してる」は4文字です。
I LOVE YOU の半分。
「好き」なら2文字。
世界的に見てもかなり省エネな告白ができるはずなのに、日本人はそれをほとんど言わない。
夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した、という有名な話があります。
出典はけっこうあやしいらしい、ってのも含めて有名ですけど、話として生き残っているのは、みんな「わかる」からでしょう。
でも「月が綺麗ですね」は、文脈を共有している相手にしか通じません。
初対面の人に言ったら、ただの天気の話です。
遠回しな言い方は、すでにこっちを知っている人にしか届かないのだ

工務店の発信も、これとよく似ています。
長い付き合いのお客さんやOBさんには、遠回しでも伝わる。
伝わってきた実績もある。でも、まだ何も知らない人にとっては、月の話にしか聞こえない。
そう考えると、あれもこれもと並べてしまう理由も、なんとなくわかる気がします。
ひとつに絞るということは、絞らなかったほうを全部捨てるということだから。
断熱で言い切ったら意匠の話ができなくなる気がするし、意匠で言い切ったら性能で選ぶ人が来なくなる気がする。
だから全部書く。
書いておけば、どれかは引っかかるかもしれない。
その気持ち、すごくわかります。
僕だって工務店の方々に「もっと書きましょう」「ブログ続けましょう」「事例を増やしましょう」と言い続けてます。
完全に、文字数を増やす側です。
8文字の話をしておいて、これでいいのか?
まあ、いいことにします。
というのも、その8文字って、最初から手元にあるものじゃない気がするし。
何万字か書き散らかして、自分が何度も同じことばかり言っているのに後から気づいて、ようやく「あ、これか」と拾えるもの。
近道はなさそうです。
I LOVE YOUといえばさあ、ふつうの軽音部×忘れらんねえよの「アイラブ言う」コラボがとてもいいです。
アイラブ言う、だと6文字3単語で意味はひとつ。ってことは、6月31日かあ…

