佐塚です。
3月の総会の見どころ第三弾は工務店の実践報告から。
1社ずつ紹介していきますね。
浜松の入政建築・新野恵一さんには、これから取り組む町づくり、「aisuの町角」についてお話しいただきます。
入政建築では初めての町づくり計画です。
この土地は、町の工務店ネットが行っていた勉強会・A2プロジェクトのオンライン設計道場で、課題地として取り上げさせてもらった場所です。
老朽化した家屋に暮らす地主さんが、土地の一部に自宅を新築し、残りの場所は売却、住宅地に、という設定で、道場生の皆さんに住宅の配置と建物のプランを計画していただき、師匠に講評を受ける、というものです。
この課題地に、今度は勉強会の課題ではなく、実際の住まいを建てていくことになります。とは言っても、単に区画割をして分譲する、というものではありません。
フェンスとかブロックとか、そういうもので区画を仕切るようなことはせずに、アプローチをみんなで共有します。
どんな町かは、新野さんのブログをご覧ください。こちらの説明会は私も参加してお話をさせていただきました。
この説明会の時のネタとして、「家の不満と、住環境の不満」が、ある頃に逆転している、ということがあります。
上のグラフは、住宅の満足度(というか不満率)の推移。下は周囲を含めた住環境の不満率の推移です。
かつては住宅の不満率が高いのですが、年を追うごとに不満率は下がっていきます。一方、環境への不満はあまり下がっていません。率でいうと、平成25年調査から、環境の不満率の方が高くなっています。
住宅は、外皮性能が向上し、中の環境は快適になってきたかもしれません。けれど、周りの環境は改善されていない、ということなんでしょうね。
建物が中の快適さばかりを追えば追うほど、環境は相対的には悪くなっていくのかもしれません。
そういうことを、住まい手さんとも共有して、町を一緒に作っていこう、という取り組みです。小さな工務店の大きな挑戦です。