地域の一隅を照らす工務店を
応援したい佐塚です。
このブログは工務店ネットワークの
運営を通じて工務店の皆さんに
考えてほしいことなどを綴っています。
僕の本業が工務店ネットワークなので
ある意味それは当然です。
(その割に関係なさそうなこともよく書くけれど)
そういう形で仕事をしていると
周りの人がみな、その業界の人ばかり
ということになっていきます。
だからみんなそこでは工務店の顔。
でも家に帰ればお父さん、お母さんだったり
地元では別の顔があったりします。
好きな作家の一人、平野啓一郎さんが
「分人(ぶんじん)」という
概念を提唱しています。
「個人(individual)」に対しての
「分人(dividual)」という概念です。
「本当の自分」なんて言葉がありますね。
例えば、町工ネットの仕事で皆さんと
接している僕は「仕事の顔」であって
「本当の自分」ではない、みたいな。
これに対して分人主義では
対人関係ごと、環境ごとに分化した
異なる人格全てを「本当の自分」と考えます。
だから町工の僕も、それ以外での僕も
別の分人であるが、本当の自分であると。
いつもは町工ネットという分人で
このブログを書いていますが
たまには別の分人の登場機会を。
板坂裕治郎さんのブログセミナーの
仲間との食事会に出かけてきました。
(一人だけカメラ目線でない人は
昨日の「ジェネレーティブ塗りつぶし」
の実験台になってもらいました。ホントはフサフサ。)
美容院をされている方
ピラティスのパーソナルトレーナーの方
税理士の方など、業種はさまざまです。
知らない業界ばかりですが
毎日みんなが書いているブログの批評を
しあったりしています。
知らなかったこともたくさんあるし
普段の仕事とは違う
ものの見え方がしてきます。
僕もそこでは町の工務店ネットの
代表というよりは、いつもなんか
小難しいことを書いているおっさん。
工務店さん同士の懇親会の時とは
話題の内容も当然、まるで異なります。
こちらではこちらの「分人」ってこと。
でも「本当の自分」でもあるってこと。
昔、facebookが流行った頃に僕も
一通り色々やってみましたが
今は個人の投稿や閲覧はほとんどしていません。
facebookには学生時代からの友人もいれば
ビジネスで知り合った方もいます。
それぞれ、違う「分人」として
付き合ってきた方々に
同時に何かを伝えるのは難しくて。
facebook上では、facebook上の「分人」が
必要だったのかも知れませんね。
こうしてブログを毎日書いていると
やはり、どの「本当の自分」でやったらいいか
悩みながらやっている、のかも知れません。
いろんな「分人」同士が
溶け合ってくるような
感覚も覚えています。
だから、とにかくブログ上のどんな僕も
「本当の自分」なので
引き続きよろしくどうぞ。
…。
……。
…………。
って、今日はいつもに増して
めんどくさい話になってしまいました。
もうこの際、このブログは
「めんどくさい話」というタイトルにでも
してしまおうかな。
同じ日に、こんな人(?)も見かけました。
誰に対してのどういう「分人」なんだろうか…
ではまた明日、めんどくさい話にて。
分人についてはこの本がおすすめ。
平野啓一郎作品は『ある男』に
代表されるように分人が大きなテーマです。
だから好きなのかな。