打落水狗か、不打落水狗か


連日、ビッグモーターの話題が
報道されています。

保険金を吊り上げるために
お客様の車を壊すなんてのは
論外ですが

店舗の前の街路樹が
枯れていたなんて話は

「打落水狗(だらくすいく)」
というか、なんというか…


NHK NEWSWEBより

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地域をよくする工務店を
応援するネットワークの
佐塚です。

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「打落水狗」とは
魯迅が作った言葉です。

元々中国には
「不打落水狗」という
言葉があって

日本語だと
「水に落ちた犬は打たない」
みたいな意味。

もう大変なことになっているところに
さらに追い討ちをかけることはない
というような趣旨だと思います。

でも、魯迅は、それは相手が
フェアな場合であって
犬にはそんなことは通用しないという。

そのうち水から上がってきて
水を撒き散らして逃げいくし
犬だから反省もせずに
人を噛んだりするだろうと。

だから、そんな犬は水に落ちていようが
岸にいようがとにかく打て! と。

元々、フェアプレイ精神の欠けた
中国批判で書かれたものだと思いますが
日本人はこれを忠実に守っているようで。

ビッグモーターのしたことは
許されざることですが
バレたからには裁きが待っています。

僕はそこまででいいと思うんだけど
世は「打落水狗」なので

「なんて悪い会社だ!」
「もっとあるに違いない!」と
次々に悪事(?)が暴かれていきます。

沈没事故を起こした「知床観光船」と
同じコンサルタントが入っていた!
なんていう「悪事(?)」も掘り起こされたり。

ビッグモーターという犬に
噛まれたわけでもないだろうに。

経営者に限らず、人がすべきことは
この事件を他山の石として
自らの向上に繋げることです。

工務店業界にも
フェアじゃない会社は存在します。

他社の悪口をお客様に散々聞かせたり
どう見てもこれはアウトだろという
仕様のものを平気で作っていたり。

でも、だからと言ってそこに
悪口で対応すると
同レベルまで落ちていくことになります。

そういう会社はやがて
水に落ちるだろうけれど

そんな時に
嬉々として「打つ」ような
経営者にならないように

って、自分に言い聞かせながら
書いております。

とにかく自社の点検は
折に触れてやった方がいいね!