宿谷昌則さんの『人・建築・地球とエクセルギー』を読んでほしい

宿谷昌則さん著、真鍋弘さん編の新刊が発行されました。人と建築と地球はみんな関係を持って成り立っている、ただ単に熱を遮断するとか取り入れるとか、というだけじゃないんだよな〜


LEXS研究会で学ばせていただいた
宿谷昌則さんの本
『人・建築・地球とエクセルギー』

Amazonがお届け日に
持ってこないおかげで
待たされていましたが
やっと届きました!

エクセルギーという言葉は
耳慣れないかもしれませんが
とてもここで一口では
語れません。

というか
語れるほどには
僕もわかっていないのかも。

本書の「前口上」にある

話を聞くと”なるほど”と思うんですけど,少し時間が経つと,訳が分からなくなってしまうのです.でも,エクセルギーの話を聞く前と後では,ものの見え方が何となく違ってきたような気はするんですよね~,それが何かをはっきりとは言えないんですけど

という言葉が
まさに僕にも当てはまり

しかしこの本があると
訳が分からなくなりそうな時
もう一回振り返ることができます。

編集をされたのは
LEXS研究会でもご一緒した
編集者の真鍋弘さん

LEXS研究会初期は
宿谷さんの前著
『Bio-Climatology for Built Environment』
(英語です)を

真鍋さんが翻訳してくれて
それをテキストに勉強していました。

そこからLEXS研究会他
宿谷さんが各地の勉強会で
説いて(解いて?)きたことが
一冊にまとまっています。

むずかしい数式が出てくるような
本ではありません。
(ちょっとは出てくるけど
そこは分からなくても大丈夫)

家づくりをしている人たちに
ぜひわかってほしいのは

人の身体には
恒常性が備わっている
ということ。

暑さ寒さを感じながらも
うまいこと体温を
調整しようとする仕組みです。

恒常性があってもなお
と言うより、あるからこそ
暑い、寒いということを
人は感じるわけです。

しかし冷房・暖房は
人の身体ではなく
建築の室内の温度・湿度を
目標
にして設計され運転されます。

そうしてできたしまった
一定の環境下で
人の恒常性はどう働くのかな?

壁を断熱すると
外に熱が逃げにくくなる

という周知の事実も

その時に壁の内・外と
人体との間では
どんな熱がやり取りされるのか?

(熱、と便宜的に書いたけど
本当はエクセルギーと書くべきところ)

わからなくても
家は建てられるし

というより、わからずに
家を建てているところの方が
圧倒的に多いけど

自分たちが作っている
建築環境
周辺環境と、そして人の身体と
どういう関係があるのか

そこを探求し
より良くしていくのは
大切なことですよね。

一回でわからなくても
何度も読めるのが
本のいいところ。

読むべし! 読むべし!