住宅業界の模倣はトレパクどころじゃないよな

江口寿史さんのトレパク疑惑がネット界隈を賑わせていますが…住宅業界なんか、そんなののオンパレードじゃないか。どうせなら真似される方を目指そう。


漫画家・イラストレーターの
江口寿史さんに
トレース疑惑が持ち上がっています。

疑惑っていうか事実のようで
次々に発覚…

僕、『ストップ! ひばりくん』
大好きだったなあ…

この絵もいいよね、すごく。

昨今はAIによる著作権侵害が
あちこちで言われていて

例えばこの写真を

こんな風(江口寿史風)なタッチに
してください(に、あまりならなかったけど)

なんてのも、著作権的には
まあまあグレーなようです。
(ChatGPTは、それを理由に
やってくれません)

というわけで
モデルがあるものを模倣する
というのはなかなか厄介ですが

中にはもっとすごい話もあって

他社の設計・施工物件を
自社物件として「施工例」に
掲載する

などというケースがあります。

規格住宅の場合なんかは
他社物件の写真も共通して
宣伝に使うようなケースがありますが

そうではなくて
全く別のところに建っている物件を
堂々と自社物件として掲載しているのです。

建築は、ある意味全て過去の模倣で
デザインには長らく意匠権が
認められてきませんでした。

現在は建築デザインも意匠登録が
できるようになっていて
デザインの著作性が認められています。

しかしながら登録している建物は
ごくわずかですし

外観デザインを〇〇社そっくりに
なんていうお客さんのリクエストに
嬉々として応じてしまう
そんな工務店もあるわけです。

そういう相談、受けたことありますよね?

お客さんがネットで拾った写真を
たくさん持ってきて
「こんな風にしてほしい」みたいな。

これはある意味、楽なように見えますが
デザインする側の発想で考えると
デザインの重要な要素を
(客とはいえ)他者に委ねてしまう

由々しき問題のようにも思います。

それよりもむしろ
真似される
方に回りたいですよね。

皆さんの施工例を
どこかのお客さんが気に入って
どこかの工務店に依頼する

って文章に書くと面白くねえ話ですが

建築の世界って、
どうしても「似てしまう」部分はある。
でも、「似せよう」と思ってやるのと、
「似ちゃった」は、天と地ほど違う。

「似ちゃった」は偶然。
「似せた」は、意思。
そして意思には、責任が伴う。

真似してイキがるとか
真似されて怒るとかよりも
模倣の出発点を目指すことが
カッコイイのだ。