しつこく言うけど暑さは空気温度だけじゃない


昨日は暑かったですね〜。
八王子で気温が39℃を超えたとか。

前にも書いたように
住宅(全体)の場合は暖房よりも冷房の
エネルギーの方がずっと少ないのですが

これだけ暑いと、ほんとにそうなのか?
と疑いたくなります。

でも、暑さってやっぱり
気温だけじゃないんですよね。

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地域をよくする工務店を
応援するネットワークの
佐塚です。

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僕の住む浜松市は
実は国内最高気温記録を
持っています。

2020年8月17日に41.1℃を記録して
それまで一位だった熊谷に並びました。

あのクソ暑い熊谷に並んだぞ!
って、全然嬉しくありませんが…

この前の日、2020年8月16日も
40度を超えていました。

その日に出かけた時の写真がこちら。
普段なら多くの人で賑わう場所ですが
流石に人影まばらです。

こんな日にウロウロしていたので
熱中症のような症状で
具合が悪くなったのを覚えています。

さて、昨日の浜松のAMeDASによると
13時に31.9℃を記録しています。

39℃に比べたら全然…のように見えますが
それなりに暑かったですよ。
(モペットを漕いで出かけたら汗だくになった)

ちょうどそのぐらいの時刻の
事務所のサーモ画像。

ピロティ部分はだいぶ温度が低く
日射が当たるレンガ部分は温度が高いです。
(これは空気温度ではなく表面の放射温度です)

人の目で見るとこんな感じの場所。

手前のレンガ部分にいると
暑くて暑くてたまりませんが
日陰のピロティは結構快適です。

レンガの方の気温。
(日陰部分)

気温は日陰の空中で測らないと
正しく測れませんから
これはよろしくない事例です。

地面に近いと輻射熱の影響をうけ
日向では温度センサー自体が輻射熱の
影響を受けます。

いわゆる「気温」はもう少し低いはずです。

こちらはピロティの気温。
30.8℃って、全然涼しいように
見えませんけど…

風も抜けるし周りからの熱も
感じにくいし、割と過ごしやすい。

両者の気温差は2.3℃。

でも。この空気温度の差以上の
圧倒的な体感の違いがありました。

言うまでもないかもしれませんが
体感の大きな違いは空気温度より
周辺の表面温度からくる放射熱です。

日陰のピロティと
レンガ部のアップがこちら。

直接日射を受けている部分は
温度が高く、日陰は低い。
ちょっと生えている草のところも低い。

いわゆる「照り返し」が
レンガには多く
ピロティには少ないわけです。

この結果が気温にも影響しています。
ただ、気温以上に
「照り返し」が体感に暑いわけで。

事務所の前の植え込みと樹木。

日が当たるコンクリートは熱いし
樹の影や植物の生えているところは
温度が低い。

要するに「植物」と「日陰」が
最近の夏のヤバい暑さの対策の
一助になるわけです。

住まいの外皮性能をいくら上げても
100%熱を断つことはできないので
外部の熱は、やがて家の中に入ってきます。

熱が入ってくるのを遅らせるために
断熱は有効ですが

入ってくる熱自体を減らす
というのが、今の社会に求められる
ことではないでしょうか。

難しい感じの表現になっちゃったけど
言いたいのは

「もっと日陰を作れ!」
ってこと!

日陰があれば、そこからの風も心地いい。

地域の微気候を作る
というのが工務店の仕事だと
信じています。

もちろん、室内の発生熱を
なんとかしないといけません。

そこにエアコンを頼ろうというのは
当たり前かもしれないけど…

室外機からこんなふうに
熱風が出ているわけだから

それを帳消しにできるぐらいのことは
やらないと。

何にも考えずに作った家は
世の中に排熱を増やすばかりに
なっているかもしれません。

とにかく日陰を作るんだ!