「こども・子育て」向けじゃない住まいもたくさんあるはず

こどもみらい住宅
こどもエコすまいときて
今度は子育てエコホーム

名前を変えながら
新築・リフォーム向けの
補助金が続いています。

でもどうして
「こども・子育て」なんでしょうね?
良い住環境は誰にでも必要なのに。

公式の理由は

エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることを目的とした事業

ということです。

なんか変だな?

物価高騰の影響はどの世代にだってあるし
影響の大小は世代というより収入の違いでは

こども家庭庁がつくられるころの
行政の「こども」ブームというか
こどもをタネにすれば予算がつけられる

そんなことがまだ続いているのかな?

それにしても冒頭にも書いたこの
制度の名前

2022年・こどもみらい住宅支援事業
2023年・こどもエコすまい支援事業
そして今回は子育てエコホーム支援事業

2022→2023は「こども」がリレーされて
2023→2024は「エコ」

じゃあ次回は「子育て」がつく
別の名前になるのかな?

名前はともかく、工務店にとっては
住まい手さんの負担を少しでも
低減できる制度であり

必要な人にきちんと行き届くよう
願うばかりです。

ただ、本当の意味で

エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯

という世帯は、そもそも
住宅の新築ができないんじゃないの?

という気もします。

(リフォームの場合は年代関係なく対象だけど
若年世代の半分しか出ない。やっぱり何か変だ)

そして、ずっと言われていることですが
日本の賃貸住宅の断熱性能は低い。

最近は工務店が
高性能賃貸住宅事業へ進出
という話もちらほら聞きますが

いわゆる「木賃アパート」のようなものの
断熱性能はまだまだ低いです。

新築アパートも2025年の断熱義務化の
対象になりますので
状況は変わってくるはずですが…

何が言いたいかというと
新築子育て世代以外にも
劣悪(とあえて言っちゃおう)な
住環境に暮らす人がたくさんいます。

前にも少し触れた既存住宅の居間だけ断熱補助。
(トータルの断熱改修も補助対象)

お知らせ|既存住宅の断熱リフォーム支援事業
このページは、公益財団法人北海道環境財団が執行団体を務める環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(断熱リフォーム支援事業)」を紹介しています。本事業に関する業務は公益財団法人北海道環境財団補助事業部が担当しています。

なんと集合住宅(全体)の補助申請額は0%。
それ以外も30%の消化で、まだまだ残っています。

集合住宅の改修は仕事として
なかなか機会がないかもしれませんが
アパート経営者のお知り合いなんかには
勧めてみたらどうでしょう。

「居間だけ断熱」は
見栄えのする仕事にも
大儲けする仕事にも
ならないかもしれません。

でも、ご近所にいくらでもいる
暑さ・寒さを我慢している人を
幸せにしてあげることは
できるんじゃないかな。