広島平和記念公園にて

広島の平和記念公園周辺の一連の建築を見てきました。
でも単に建築物を見る…と言うよりは、そこに込められた意味の方がずっと大事なんですよね…


広島でどうしても
寄っておきたいところがあって
いくつか回ってきました。

平和記念公園周辺の一連の建築です。
でも単に建築物を見る…と言うよりは
込められた意味の方が
ずっと大事なんですよね…

以前に平和記念公園を訪れたのは
20年以上前のことで
そこから色々変わっているということで
今回、足を運んできました。

宿泊はこちら、広島文化交流会館。

丹下健三さんの設計によるものです。
部屋も素敵だったな〜。

文化交流会館を北上すると
東西に橋がかかっています。

イサム・ノグチによる
平和大橋と、西平和大橋。

そこから北に、平和記念資料館。
広島で丹下健三さんといえば
こっちが一番に出てくる建築ですね。

こちらの展示は近年大きく変更されていて
新しい展示内容は

まあまあ気分が落ち込むというか
人間の悪意やら未必の故意が
ぎっしり詰まっているようで…

どんな凄惨な光景が続いたか、という
展示部分は、とても写真を撮る気分には
なれませんでした。

ぜひ足を運んでご自身の目で見てください。

新着資料展、というものが開かれていました。
ご遺族等から、当時の被服や持ち物などが
寄贈されてくるのです、今でも。

想いがあって手放せなかったものを
それでもやはりこうして多くの人に
見てもらうために寄贈したのかと思うと
その心境たるや…

こちらは原爆死没者追悼平和記念館。
同じく丹下さんの設計。

前に来た時はありませんでしたので
はじめての訪問です。

地下2階構造で

緩やかにスロープを降りていくと

追悼空間があります。
が、ここも撮影する気持ちにはなれず…

訪れた時は、白人の方が数名
長い時間ずっと黙って座っておりました。

原爆ドームのそばには
丹下感漂う公衆トイレ。
こちらも中は撮影してません

前日に訪れていたおりづるタワー(右)と
原爆ドームはこんな位置関係です。

おりづるタワー、正面はこんな感じ。

原爆ドームのそばには
原民喜さんの詩碑があります。
碑の設計は谷口吉郎さん。

碑にはこう刻まれています。

遠き日の石に刻み    
  砂に影おち
崩れ墜つ 天地のまなか  
一輪の花の幻

実は浜松市も空襲・艦砲射撃を受けていて
何千人かの人が亡くなっています。
今でもたまに不発弾が出てきます。

十万人以上が亡くなるのと
何千人かでは違いがあるのだろうか?

仮に亡くなったのがたった一人でも
その人にとっては人生が終わり
遺族にとっては悲しみも残る

でも、そこに人為、というか悪意というか
その有無が、悔いを残してしまう

そんな風に感じています。

核兵器の危険性
わかっているのにやめられない…

原爆投下がなければ
より多くの人が亡くなる結果になった
それを防ぐために少数の犠牲が必要だ
というのが投下側の理論です。

ロシアにしてもイスラエルにしても
自らの理論で他者を攻撃しています。

多分どんな国にも組織にも
善意ある人はいるはずで

個々は善意を持ってあたっていても
集団になると悪意を誰かのせいにして
知らないふりで進めてしまう

人間はそんな生き物ですけれど
だからこそ抗って

小さいことでも
物事をよりよくしていきたい

そんな風に心が揺り動かされた
広島での二日間でした。

たくさんの小中高生が訪れていました。
悪い大人の理論に流されずに
この日に感じたことを忘れないでね…