料理も住まいも放射熱がとっても大事

同じ「焼く」でも、対流、伝導、放射と様々。住まいでの熱移動も同様です。


日曜日は大抵
ブログのアクセスが少なくなるので
いつにも増して
好き勝手なことを書いてます。

昨日の日曜日に書いたのは
焼肉の話を導入にした
結果とプロセスの話

ビジネスは結果が全てというけれど、プロセスも含めて結果じゃない?
うまい肉が食いたい、という結果を求めたら、炭ではなくて電気になっちゃった。なんだかモヤモヤ。プロセスと結果のお話です。

これがまあまあ
日曜日とは思えぬ
反響がありました。

みんな、焼肉が食いたいんだな?

実は、当初、検討したのは
バルミューダの
BALMUDA The Plate Pro

特徴 | BALMUDA The Plate Pro | バルミューダ株式会社
ライブキッチンのおいしさと楽しさを実現するホットプレート、BALMUDA The Plate Pro(バルミューダ ザ・プレート プロ)。6.6㎜厚の3層クラッドプレートと正確な温度制御により、さまざまな料理をプロの味わいに焼きあげます。

6.6mm厚のプレートと
正確な温度制御が魅力

と言いたいところだけど
完全に見た目が魅力だよね!

大きく違うのは加熱の仕方で
BALMUDA The Plate Proは
伝導熱。

伝導は、直接触れて伝わる熱。

購入したグラファイトグリラーは
鉄板こそあるものの
メインは鉄板の隙間から
伝わってくる放射熱。

ちなみに、直火は対流です。

なんだか、直火が一番
「焼けそう」な感じが
するかもしれませんが

直火では表面が高温になって
焦げる一方で
内部への熱の伝わりは遅い。

対して放射では
表面温度はそこまで上がらなくても
中にはじっくり火が通ります。

じっくり火が通る、というのは
放射熱を受けた肉の表面から
内部には伝導熱として伝わる
ということ。

伝導(プレート)では
食材がプレート面に触れている
場所だけに熱が伝わり
内部へは同じように伝導していく。

(厳密には離れたところにも
プレート面からの放射熱は届く)


↑これは、伝導熱での調理

↓じゃあ、これは?

直火(対流)と思ったかもしれませんが
これも放射です。

中央の炭からの放射熱で
周囲の食材と網の上の食材を焼く。

伝導は、鉄板から食材に
熱の移動があるから
食材の温度に鉄板温度も
影響を受けるけど

放射の場合は
食材の温度に関係ない
というのも特徴かな〜

焼けりゃ一緒、ではないのです。

人体の熱の感じ方で言ったら
どうだろう?

暖冷房機器でいうと
エアコンは主に対流

伝導を使うのは
ホットカーペットとか湯たんぽとか
(触ったところしかあったかくない)

放射による暖房は
オイルヒーターとかストーブとか
(同時に対流も起こります)

放射の冷房となると
住宅用では多くありませんが
ヒートポンプ+パネル式のもの
などがありますね。

実際には
人体が熱を感じる
多くが放射によるもの

放射熱を受けにくくすれば
夏は暑く感じにくくなります。

具体的には、天井、壁、窓(周壁)の
温度を上げないこと。

日射遮蔽、断熱することで
周壁の温度は上がりにくくなり
冷房によって空気温度と近い
温度になります。

新築では外皮性能自体は
上がっていて
周壁温度が外部に影響されない

と言いたいところですが
東西の日射遮蔽を考えていない家が
まだまだ多い!

だからといって
何がなんでも窓を小さくしろ
なんてことは言いません。

窓から得られるものが
熱の出入り以上に
素晴らしいことだってあります。

セオリーは
西の開口部を小さくする
かもしれないけれど

時に大きく開けたら
素敵な空間になることだって
あるわけです。

その上で必要な時には
日射遮蔽ができるようにしておく

それこそが
設計者の腕の見せどころ

焼肉からそんな話になるとは
自分でも思っていませんでしたが

熱の伝わり方を
正しく理解した上で
素敵な居場所を作っていきましょう!