以前に八幡屋礒五郎のことを
書きました。

また行く機会がありまして
このお店では普通のパッケージ製品の他に
カスタムブレンドに対応してくれます。
出来合いの配合からも選べますが
多くのスパイスの中から
好きなものを好きな割合で
調合してくれるのです。
写真よりもっとすっごくたくさんある
唐辛子だけでも数週類ある
何を何グラム、なんて
お願いするとこんなふうに
とってくれます。
間違いなければ混ぜていきます
というんだけど
間違ってるかどうかわからないので
確認もせずOKすると
出来上がり。
まだ使ってないけど、楽しみです!
そして15gで1625円というお値段。
八幡屋礒五郎のノーマル缶が14gで432円ですから
4倍ものお値段です(しかも缶は別売り)。
スーパーマーケットとかで
売っている瓶の七味唐辛子だと
15gで200円もしませんから
それと比べれば10倍近い価格差です。
僕は何にお金を払ったのでしょう?
一義的には
信八と山椒と陳皮と八角とクミンに
お金を払ったわけですが
実際には唐辛子を好きなように
調合して買うという自由と経験を買った
といえば聞こえはいいけれど
定番商品と違って
あまり回転が良くない材料(≒割高)を
マンツーマンでアドバイスを貰いながら
作ってもらう(≒人件費が余計にかかる)
燃料高だ原料高だと言っても
人件費がかなりの割合を締めてしまうのは
住宅業界もしかり
大手やパワービルダーの建売住宅が安いのは
もちろん材料やスペックや低い
ということも要因ですが
それ以外に
仕入れ(大量仕入れ・一括仕入れ)
そして人件費カット
つまりこの逆をやれば高くなる。
人件費カットといっても
報酬が安い場合と
極限まで詰めて人が動く機会を
少なくしているという場合がありますが
正直なところ地域の小規模工務店は
やるとしても前者であって
構造的には弱いところですね。
なんでも社長が動いて解決する
しかし社長は一番単価が高い人間
であることが多いので
これは周りまわってコスト高の一因に…
大抵は最強キャラが社長なので
出番は増える一方で
社長が大変になりコストは膨れ上がり…
って書いてて僕も嫌になってきましたが
できる限り仕事をパッケージ化(規格化)して
それ自体をイイ値段で売る
言うは易しですが、言ってみないと始まらないし…
毎回毎回
唐辛子を新規でブレンドするような仕事は
面白みはある一方で
やっぱりどうしてもコストに
跳ね返るはずです
(のでわがままブレンド唐辛子は高い)
では高いのは諦めなければいけないのか?
そんなことを想起させた
クソ高いブレンド唐辛子ですが
もう一回調合レシピ見てみると
(右上の番号で同じものがオーダーできるそうです)
信八というのは唐辛子
陳皮や山椒は普通の七味にも入ってて
そこに八角やクミンを入れてみた
しかし
正直言って
これは全然ダメなブレンド
まだ食べてないけどそんな予感がします。
八角もクミンも香りが強くて
山椒の繊細かつ鮮烈な香りを
スポイルしてしまいそうで
言ってみれば家づくりで
お客さんの要望をアレコレ突っ込んで
まとまらないプランのような…
でも、何が何グラム、というのは
お店の人が調整してくれました。
八角やクミンは香りが強いから
ちょっとにしましょうか的に
優しく言ってくれたけど
コイツわかってねえな〜
と思われたかもしれません。
実はそういう
「コイツわかってねえな〜」
と思いながらも
こういう風にしたらどうでしょう?
っていうことが
やっぱりとても価値あることで
つまりお金がもらえること
皆さんの知識・経験そして知恵は
ちゃんとお金がいただけることなんで
そこで安売りしない
というのが体質改善の第一歩
じゃないでしょうか…
と言いながら、ついつい提供しちゃうんだよね…
わかるよ、わかるけどさ…そこで自信持てるように研鑽ですね~