佳き調理人たれ!(なぜ?)

いつもは料理をネタにアレコレ捻り出してるんだけど、どうにも出てこなかったので直接的なお話


日曜恒例メシの話

キンメダイなど煮てみました。

…キンメダイをお題に何があるだろう…

キンメダイって水銀含有量が
他の魚より多いので
妊婦さんは週1回80gまでにしとけ
ということだそうで
(80gって切り身1つぐらい?)

それをネタに室内環境汚染とか
考えたけど
ちょっと無理があるよなあ
キンメダイの風評被害になってもいけないし

そうだ、キンメダイって
タイの名を冠しているけど
タイ科ではなくてキンメダイ科

という話から
なんちゃって建材とかを
揶揄する話にしよっかな〜

って、何かを堕として
ネタにするのは良くないよね。

タイ科であろうがなかろうが
ちょっと水銀が多かろうが
キンメダイが美味しい魚であることに
間違いはないのです。

お祝いといえば「めで鯛」ですが
キンメダイでお祝いする地域もあります。
それタイじゃないんだぜ〜なんて
野暮を言ってもつまらない。

なんてしてるうちに
白菜と厚揚げの中華あんかけ煮が完成。

これ、なかなか冷めないんだよな…

なぜ冷めにくいか。
あんかけのあんが、放熱を防ぐから。

粘性があるので対流しにくく
熱の移動を妨げていること。

表面にもあんがいることで
蒸発(=潜熱)を防ぐこと。

キンメダイは厚手の鋳物の鍋で煮ましたが
コンロの火が鍋に熱を伝える方法はまずは伝導

蓋をしてあるので鍋の中では
対流が起こります。

鍋や蓋自体も熱せられ
表面からは輻射熱が出ます。

というわけでお料理には
対流、伝導、輻射それぞれが
使われていて

厚手の鍋を使う場合は
余熱による調理もできます。

余熱って、いわゆる蓄熱です。

料理は何も高温にするばかりではなく
低めの温度で安定させることも大事で
蓄熱が大きな役割を果たします。

人体が暑さ・寒さを感じる
メカニズムも同じです。

家は大きな調理装置で
僕らは食材みたいなもんだと思えば
一体どうやって熱を伝えるか
あるいは熱を遮るか

その調理をするのは
設計者・施工者たるみなさんです。

まあ、人間の場合は食材と違って
自ら熱を入れたり出したりする知恵があるので
料理より難しいわけですが

いい食材があって
いい鍋があっても
調味料とか火加減とか
そういうことがダメなら
台無しなので

是非とも材料自慢ではなく
腕自慢の素敵な料理人に
なっていただきたいな!