日曜じゃないけど祝日なのでメシの話…というか、食べ物の話。
しょっちゅう、スーパーマーケットに行きます。そこでの出来事。
「にんにくって毒なんでしょー!」
ちびっ子の、そんな声が。
母「そんなことないよ」。
で、少し進んでひき肉を見て、また「ひき肉って毒なんでしょー」。
母、また「そんなことないよ」。
一体どこで、何をどう聞いたら、毒になるんだろう?
ちょっと無理やり考えてみると、両方とも出どころは別々にあって、間に立っていたはずの「条件」だけが、きれいに抜け落ちたのでは。
にんにくは、犬にあげると中毒を起こす、という話は、犬愛好家なら知っている話。
ひき肉は、中まで火を通さないと食中毒になる、という料理の話。
じゃないかなあ?

どちらも、大人にとっては「〜の場合は」がセットの、ごく常識的な注意です。
犬に、とか、生焼けだと、とか。
そこが抜け落ちて、「にんにく=毒」「ひき肉=毒」という結論だけが、子どもの中に残ってしまった。
これ、子どもだから起きた勘違い、というより、情報の圧縮のされ方として結構よくある話かもしれない。
工務店の広報の場でも、よく条件が削られます。
「〜という条件のもとでは」「〜な場合に限り」を律儀に全部書いたら、誰も最後まで読んでくれません。だから削る。削って、短く、強く、覚えやすい形にするわけです。
「無垢材は呼吸する」なんて話は、まあ、条件というか、いろんなことが省略されています。
植物の呼吸は、動物と同じように酸素を吸い込んで二酸化炭素を放出するものです。
伐った後も、しばらくは呼吸するかもしれませんが、葉を落として乾燥させた材はもう呼吸はしません。
俗にいう、家に使われる木の「呼吸」は、吸放湿を指すことが多いかな?
木材は平衡含水率に達した後も、含水率が変化します。
無垢の床が裸足で気持ちいいのも、熱伝導率だけでなく、吸湿性もあろうかと思います、実感として。
でも、呼吸じゃないよなあ。いや、もう、業界ではこれを呼吸、というのかなあ。
断熱材も、「呼吸する」やつもあるしなあ…
クソ真面目に解釈すれば、「呼吸しているかのように、空気を吸ったり出したりする」と言いたい、ってのはわかります。
(呼吸は吸放湿のための機能じゃないと思うけど)
僕からみたら、にんにくは毒、ってのと、あんまり変わらない。
だからと言って、全部説明すると、なーんも面白くなくなりますよね。
「にんにくは犬に食べさせると毒」っていう言葉には、なんのパワーもない。
「にんにくは毒」なら、ドキッとする。
だから「呼吸」も効果がある。
コピーって、全部説明するためのものじゃなくて、思い込み、勘違い、刷り込み、そういう近道を作る装置なんですよね〜。
条件を削って、圧縮して、記憶に残る形にする。というか、まあ、比喩ですね。
そういう情報は覚えやすいけど、正確さとは反比例します。
覚えやすさと正確さは、たぶんトレードオフの関係にある。
僕は正確さの方が好きだけどな〜、それだとモテないんだよな〜。


