夏に僕に会う人は
「風呂上がり?」と
聞いてくることがあります。
そのぐらい赤い顔をして
汗をダラダラ流しています。
そんな僕に欠かせないのが
手ぬぐい。
ハンカチより大きくて
水分をよく吸って
乾きやすい。
ハンカチより
なんて書きましたが
ハンカチのことは
実はよく知りません。
なぜなら、一枚も持っていないから。
フォーマルな場所へ行くのにも
ポケットの入っているのは手ぬぐいです。
手ぬぐい好きがこうじて
カーテンの代わりにも
なったりしています。
さて、そんな手ぬぐい
工務店のノベルティグッズとしても
度々見かけます。
僕自身は、単なる「粗品」には
結構懐疑的です。
見学会に参加したら○○を
プレゼント! なんてのも
よく見かけますね。
花の苗とかQUOカードとか
スタバのカードとか…
そういうのを目当てに来た人が
本当にお客さんになったことって
あるのでしょうか?
コロナ禍を経て
予約制の見学会が定着し
来客の絶対数を誇る時代は
終わったような気がしていました。
でも、やっぱりSNSには
〇〇カードプレゼント、という
見学会の広告が流れてくる…
そんなことよりも
自社の考え方を伝えることが
何より大事なのに。
で、手ぬぐいに戻ります。
手ぬぐいを配れば必ず
自社の考えが伝わるということは
もちろんありません。
でも、それぞれの会社の
社名や想いがこもった絵柄は
ファンにとっては嬉しいはず。
そういうものをもらって嬉しい
というファンを作っていくのが
工務店のテーマですね。
こちら、長野の椿建築所さんの
手ぬぐい。
長野なのになんで鯨? と思います。
そのわけはこちら
こんな風に、実はね…みたいな話が
できたらとてもいいですね。
さて、この手ぬぐい、裏側を見ると
表と変わらない仕上がりです。
一方、こっちの手ぬぐい。
裏を見ると、明らかに「裏」っぽい。
これは、プリント手ぬぐい。
要は印刷です。
先の椿建築所さんの手ぬぐいとか
手の物語で売っているこの手ぬぐい
これらは「本染め」(注染ともいいます)。
表も裏も手作業で染めていきます。
手の物語の手ぬぐいは
木版画家のたかだみつみさんの画を
使わせていただいたものです。
ここで買えますのでよろしければぜひ。
プリント手ぬぐいは、かっちりした
ディテールが表現できますが
手触りもやや硬く、何より裏が白い。
注染は柔らかで、柄に左右されない
手触りが魅力です。
もちろん、値段はプリントの方が
ずっと安い。
ここでプリントは絶対ダメだと
いつもの僕なら言いそうですが
さっきのカーテン代わりの模様のような
ディテールや多色表現は
プリントじゃないとかなり困難です。
だから、適材適所かな。
工務店の手ぬぐいも
いくつかいただいたことがありますが
簡単な模様なのにプリント
というものも結構ありました。
安く上げたかったのか
プリントと注染の違いを
知らなかったのかわかりませんし
いただいたものに
あれこれいうのもなんですが
家づくりの姿勢を見せるのなら
やっぱり注染の方がふさわしいんだと
僕は確信しています。
(あ、結局プリントはダメって言っちゃった?)
手ぬぐいのことなんてどうでもいい?
いやいや、そういうことだって
大事なメッセージですよ!