強火をやめると営業がうまくいく?

経営者はいつも全力、火力も全開! でもその強すぎる炎が、ときに相手を遠ざけてしまうことも…


社長さん、ちょっと火力が強すぎやしませんか?

僕は壊れかけたガスコンロを
だましだまし使っていて

いつかはノーリツの+doに替えるんだ
と思いながらまだそのまんま


(ノーリツの製品サイトから)

やっぱり4510kcal/hの高火力は
魅力だぜ!

なんていいながら、今日は
料理も仕事も強火ばかりがいいわけではない
というお話

経営者お二人と
酒席をともにしたときのことです

強い思いをもって
とりくんでいるプロジェクトに
賛同してくれたお客さんがいて

よし、がんばるぞ!
どうですか!
これでいきましょう!

と、すすめればすすめるほど
なんだかお客さんがひいていくみたい?

そんな空気を察したのか
スタッフがするするっと前に出て

(少なくとも表向きは)
そんな熱量を持たずに
お話をつづけたところ
お客さんとは再びいい感じに

こんな話がでたときに
酒席のみんなが一致したのは

経営者は火力が強すぎる!
ということ

何かをはじめるときや
成し遂げるときためには
おおきなエネルギーが欠かせなくて

それには経営者の高火力が必要

経営者同士で話している分には
相手の火力も高いので
全然かまわないんだけど

お客さんにも常に高火力であたると
熱すぎて遠ざかってしまう場合がある

とろ火で調理したほうが
いい料理があるように

情熱を前面に出しすぎると
よくないケースもあるんだよね~

なんていうお話

ちょっと料理に戻ると
こんな本がありまして

強火をやめると、誰でも料理がうまくなる

『強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!』

この本に出会うまで
僕はとにかく強火を使いこなすことこそ
素晴らしいことだと思っていた

『美味しんぼ』にすりこまれたのと


(『美味しんぼ』4巻「直火の威力」より)

中華の調理人に
料理を教わりに行ったりした
影響なんだろうけど

「強火」とか「中火」とか
一口にいうのはむずかしくて

ペラペラのアルミのフライパンと
分厚い鉄のフライパンでは
熱伝導率も熱容量も違うから

求める結果によって
火力を調整しなければいけない

お仕事にもどると
情熱が必要なシーンはもちろん多い

もともとはそこに賛同してくれて
お客さんになってくれるわけなので
けっして情熱不要論ではありません

けれど、常に高火力を振りまいていると
知らず知らずのうちに相手が火傷したり
熱くて遠ざかってしまったり

そんなことはあるよね
と、高火力で盛り上がった
酔っ払いたちでした

いつも火力全開の社長の皆さん

とろ火のほうが
いいケースだってあるようですよ。