今年もこの日が来ました。
いつもはそんなに気負わずにブログを書いていますが、大きな災害があった日、というのは、何かそのことを言わなくちゃ、みたいな気持ちになってしまいます。
東日本大震災から15年。もう、その頃、中高生ぐらいだった人たちが、家を建てる年代になってるんだよなあ。
あの頃から
2011年の前後を見てみると
2009年にリーマンショックで78.8万戸と100万戸割れ・前年比27.9%減
内訳を見てみると、持ち家は10.6%減に踏みとどまって28.4万戸ですが、貸家は30.8%減、分譲住宅は43.7%減と、持ち家よりも賃貸・分譲に影響が大きく出ていました。
震災の年・2011年は83.4万戸(持家30.5万戸)
そして昨年・2025年は74万戸(同20.1万戸)
リーマンショックの時よりも数が少なくなってしまいました。
↑積み上げてみる。一番下が持家、真ん中の赤いところが賃貸、一番上が分譲住宅です。
↓それぞれ別の線にすると
リーマンショックの時は持家よりも賃貸・分譲住宅の落ち込みが大きかったのですが、コロナ禍以降のここ数年は、持ち家の落ち込み率がとても大きくなっています。
賃貸住宅は相続税対策で上下したりと、注文住宅とは別の動きをしてますね。
まあ、これはある意味、家として建てるんじゃなくて、利益を産むための装置だから、むべなるかな。
リーマンショックやコロナ禍は、外からきた衝撃で、嵐が過ぎれば戻ったのですが、最近の減少は、それとは違っています。
建築費の高騰、金利の上昇、そしてそこに法改正が追い打ちをかける。
まあ、半分は官製の住宅不況、って気もしますけど。
数字は暗い、けど気持ちは真剣に
ただ、ちょっと視点を変えるてみると。
20.1万戸の持家は、20.1万の家族が「注文住宅を建てよう」と決めた、ということです。
数が減っても、その一軒一軒の重さは変わらない。
そして冒頭に書いた、震災を中高生で経験した世代。
家が津波で流される映像を若かりし頃に見て、もしかしたら、自分の家が流される経験をした世代です。
家というものが、どれだけ大切か。それが災害で、どれだけあっけなく失われるか。
そういうことを、頭ではなく感覚で知っている世代が、今、家を建て始めています。
一つの原因で減ってきた数字ではないので、回復は容易ではないでしょうけれど、その20.1万組の中に、どれだけ「ちゃんとした家を建てたい」と思っている人がいるか。
数が減れば、一軒一軒の選択は、出会いは、より真剣になる気がしています。
なんとなく建てる、ではなく、本当に信頼できるところに頼みたい、という人が残っていく。
建てる側もそうですね。そういう人たちと出会えるかどうか。
家が流される映像を10代で見た世代が、今、家を建てている。
その事実は、数字の暗さとは別に、なんかちょっと、いいな、と思っています。

※データは国土交通省「建築着工統計調査報告」をもとにしています。
