昨日、お風呂の温度の話を
書きました。
寒い家ではヒートショックを
起こしやすくなること
寒くない家でも熱い風呂に長湯すれば
生命のリスクがあること
しかし、この二つは
似て非なる話です。
家が寒い
というのは
建築そのものの問題。
もちろん、住まい方の
工夫で多少の変動はあれど
基本的には
家を建てた時に
ほとんど決まってしまうこと。
一方の熱い風呂に入る
というのは
住まい手の暮らし方の問題です。
言い換えれば
前者は工務店(他建築事業者)の責任
後者は住まい手の責任
でも、そんな風に簡単に
割り切れるのかな…?
よく見るこのグラフ
これは全国の通年の推計値ですが
電気だけに限るとこんなのもありました
上のグラフは経産省の
「冬季の省エネ・節電メニュー」
家庭向け・本州・四国・九州版から
https://www.meti.go.jp/press/2023/10/20231031006/20231031006-2.pdf
このグラフだと
暖房が3割ぐらい
(電気のものだけです)
しかし、温暖地の昨今の住宅では
暖房負荷はもっと減っているはずです。
例えば暖房の電気使用量が
この半分だとすれば
ほぼ冷蔵庫と並ぶぐらい。
夏の冷房の電気使用量は
一般的に暖房より少ないので
通年で一番電気を使うのは
冷蔵庫
ということも十分ありうる。
しかしみなさん
給湯器はお客さんの相談に
乗るでしょうけれど
冷蔵庫は知らんぷりですよね。
住設機器と家電の違い
といえるかもしれないけど
どう見ても家電である
エアコンは
設計に盛り込んでますよね。
電気の乾燥機は知らんけど
乾太くんは新築時にセットしたり。
かように
建築側の範囲と
住まい手が用意する範囲は
はっきりしていません。
住設機器・家電に全然関心を示さない
工務店も多いけれど
そっち方面にずいぶん熱心な
工務店もいます。
まあ、確かに冷蔵庫の導入には
ノウハウもへったくれもないし
どこでもすぐできる話だから
自社の強みにはならないし
けれど、かつてのエアコンも
住まい手さんが勝手に家電屋で
選んで取り付ける、という存在でしたよね。
(なんか単位が変だけど許して…)
今は一人暮らし世帯が
世の中で一番多くて
一人用の小さい冷蔵庫は
大きな冷蔵庫よりも
実は消費電力が大きいし
家庭のエネルギー消費
という点で
冷蔵庫は無視できない存在感
一人暮らし世帯は
工務店のターゲットになり難いけど
そこに実は大きなパイが
あるような気もするなあ…
一人暮らしとか
冷蔵庫とか
関係ないぜ、なんて思ってると
どんでん返しがあるかもしれないぞ〜