メーカーの謳い文句の丸写し禁止

ニオイを吸着・分解…ってよく聞く言葉なんだけど、吸着と分解の違いってなんじゃろね。


昨日書いたように
長野に行っておりましたが
戻ったら、地震の報が…
何事もないことを祈るばかりです。

さて、その長野への電車での出来事。

2人掛けの席の窓側に座っていると
隣に妙齢の女性がやってきました。

その方のお化粧が猛烈にクサいのです。

普段、妙齢の(以下略)と
そんなに近くにいる機会もないので
慣れてないからかな…

いや、やっぱり過度にクサい。

そのあとに乗り継いだ特急列車では
後ろに着席したオッサンが
ずっ〜と酒を飲んでいます。
午前9時から12時までずっと。
うらやましいです。

オッサンはあろうことか
イカくん(イカの燻製)をツマミにしていて

まだ暖房が効いていることもあってか
イカの香りが増幅されたかのように
僕の席にもむ〜んと漂ってきます。

どちらも臭かった!

臭い話ばっかりで恐縮なので
車窓から見える「寝覚の床」で
一息つきましょう…

浦島太郎がここで玉手箱を開けたんだとか…?
(何度も乗っている電車だけど初めてアナウンスがありました)

さて、住まいで
こういうニオイの発生源がある場合
どういう風にしたらいいんでしょう。

一つは換気
もう一つは消臭
ってことになるでしょうか。

換気はわかりやすいから
置いとくとして

消臭とは?

空気清浄機や機能性建材には
消臭を謳うものがありますが

ニオイってどうやって消すんでしょう?

化学的に消臭
→臭いものと消臭成分を反応させて別の成分にする
よくいう「分解」はこっち

物理的に消臭
→空気中の臭いものを取り込んで閉じ込める
吸着」はこっち

あとは芳香剤的な
消臭してるんじゃなくて他のニオイで
誤魔化す方法もありますが
これは建築とあまり関係ないので

「分解」と「吸着」について
ちょっと触れてみると…

吸着だけだと
ニオイがどこかに消え去るのではなく
留め置く形なので

その留置き容量が限界を迎えれば
消臭効果がなくなるはずです。
フィルターが目詰まりするみたいなイメージ。

珪藻土がいう消臭効果なんかはこれみたい。
消臭というより脱臭か?

一方の分解。

例えば漆喰はアルカリ質のため
酸性のニオイは中和する

なんて話もありますが
乾燥した漆喰は中性化しているので
???

表面以外は中性化が
ゆっくり進行する可能性もありますが
これも時間の問題なので
永遠に消臭するとは言えない…はず?

光触媒など、触媒を利用した
化学反応による消臭の場合は
理論的には半永久的にその効果が続く
…はず?

(余談ですが、触媒は英語でCatalyst
自分は変化せず、周りの化学反応を進める
僕の屋号の元になっている言葉です)

と、ちょっと否定的に見えそうな感じで
つらつら書きましたが

実際のところ
機能性建材の消臭効果は
僕自身も感じています。

でも
その効果がどのぐらい続くのか
吸着が飽和したら再生プロセスはあるのか
吸着してから分解するのか
吸着だけなのか分解だけなのか
吸着と分解の区別がついていないのか

このあたりが曖昧な建材がとても多い!
(という僕もそうやって売っていたことがありますし
ニオイの条件は様々なんで、説明が難しいのはわかる)

そして、その曖昧なメーカー説明を
そのまんまwebサイトに載せている
工務店も結構多い!

まあ、そういうことを詳細に書いたところで
僕みたいな人しか気にしないかもしれないけど

メーカーはこう言っていて
自分もそう思う

あるいは
メーカーはこう言っているが
自分はもっといいと思う

場合によっては
メーカーはこう言っているが
そうでもないと思う
(ってのは言いにくいだろうけど)

そういうところに
ものづくりをする工務店の信頼が
垣間見えるんじゃないでしょうか。

丸写し禁止!

ニオイと言えば
以前に臭気センサーと連動して
LINEにお知らせしてくれる
なんてのを作ったけど

家の臭さをLINEでお知らせするシステムを作ってみた
住まいの温湿度は重要視されているけれど、快適さに大きく関わる空気質と臭いはあんまり重視されていません。シングルボードコンピュータ・ラズベリーパイと臭気センサーを組み合わせて「家の臭さ」の警告をする、そんな仕組みを作ってみました。

ニオイも、慣れというか
相対的な感じ方をするんで
数値と感覚って一致しないんだよな…