建築も食も、都市で生活していると
サービス依存、誰かが作ってくれたものが
なければ成立しないし
お金がないと手に入りません。
でも、元々は建築も食も
そこらへんにあったものを使って
生まれ出てきたものなんですよね。
そんな昔のような環境に
100%戻すことは不可能に近いですが
そういう発想を忘れずに
食・住を捉えていく必要があるよな…
ってのは常々気になってたことで
そんなことが書かれているのが
以前紹介した書籍
『フードスケープ』

人に差し上げてしまったのですが
今回の取り組みを機に
もう一回買いました。オススメです。
フードスケープ的世界を作ろうとしている
長野の椿建築所さんに
お邪魔してきました。
まだ遠くの山には雪が残っています。

↑こちらは昨年お邪魔した時の様子
いろいろとコトが進んで
現在はリノベーション工事が始まっています。
右端と左端の建物が
どっちもリノベ対象です。
ここは長野市中心部から
少し離れた市街化調整区域。
都市生活で
見えない誰かに頼るのもいいけど
農ある暮らしで
土に触れながら、生活をできるだけ
自分の手に取り戻そう
そんな考えで進めています。
ここに限らず、日本中に耕作放棄地と
空き家になった元農家の家が
ゴマンとあります。
典型的な田の字。
これはこれで良いのですが
このまま住むにはなかなか大変。
住宅のリノベーションを進めるとともに
農ある暮らしとはどういうものかを
見せていくモデルケースに
まさに取り掛かったところです。
椿建築所の佐藤慶一さんは
自ら設計・施工の工務店を営みながら
このたび、農家資格までとって
周辺に田畑を持つ農家さんになったのです。

自分でやってみないとね
という挑戦です。
人が集まる拠点があって
田畑があって
リノベ住宅もある。
この新しいプロジェクトの
世界観を表現するために
助っ人とご一緒しての訪問です。
AIRWORKSの藤井信明さん(左)と
周辺環境を望む佐藤さん
(お二人とも後ろ姿ですみません)
藤井さんには
このプロジェクトのビジュアル表現を中心に
色々なアドバイスをいただいています。
この地域にはかつて明治天皇が巡幸中に
休憩した、という場所があったり
神社の脇からの湧水が
飲み水にも農業用にも使えるという
素晴らしい環境
こういうところを
破壊的に宅地にするのは
もちろん反対ですが
(普通の住宅地だって同じだけど)
昔からある「フードスケープ」が
現代的にアップデートされていく
って考えると
ワクワクしますね〜。