夏至ですね。
一番、日が長い日。
一番、太陽高度が高い日、ともいえます。
一番日が長いんだから
一番暑い日かというとそうでもなくて
というのが夏至の説明の持ちネタなんですが
なんだか今年はひょっとして
夏至が一番暑いのでは? というぐらい暑い
まあ、このあともっともっと暑くなるんでしょうね…
と、暑い暑いという言葉を使ってきたけど
ここでいう「暑い」は気温のこと
(気温だけでは暑さは決まらないと昨日書いたばかりですが)
夏至よりも、8月や9月の方が温度が上がるのは
いろんなところに蓄熱しているからです。
地表はもちろんのこと
大きな熱源になるのは海(水)
そこに日差しがあたりつづけて
温度が上がっていく
地面や海の温度が上がるのは
地球がもともと持っているメカニズムですが
都市部を中心に暑いのは
昨日も触れた人工排熱の影響です。
コンクリートは熱容量が大きいので
冬場の蓄熱体に使うと有用なのですが
当然ながら夏場も蓄熱体になってしまうので
家の周りに日差しが当たる
コンクリートがあると暑さの元です。
コンクリートはアスファルトに比べると
反射率が高い(熱を全ては吸収しない)けれど
時間が経てばたくさんの熱を蓄えてしまうし
そして反射率が高いということは
照り返しが強烈ということ
コンクリートの反射率は0.4程度
(白色だともっと高い)
光エネルギーの4割は跳ね返す
ということです。
6割は熱として蓄え
4割は跳ね返すんだけど
跳ね返すとはいっても
自分ちの外構が一面コンクリートだったら
その跳ね返ってきたものは自分の家を直撃
(あるいはご近所にお裾分け)
最近は
軒ゼロ、庇ゼロ、真っ黒なサイディングに
外構は全部コンクリート
という家がとても増えました。
暑そうですね〜
でも窓からの日射は
シャッターを閉めれば防げる
コンクリートの照り返しも
シャッターを閉めれば防げる
それでも暑いから常時エアコン稼働
だから家の中は快適! なのかもしれません。
これで何が起きるかというと
熱をたっぷり蓄えながら
日夜問わず廃熱し続ける装置の出来上がり。
その結果
地域がもっと暑くなる
暑くなるからさらにまた閉じた家が出来て
排熱がますます増えていく…
家を、外構をどういうふうにつくろうが
日射量そのものは変わるわけではないですが
その日射による熱が短い時間で冷めるのか
蓄積されて残っているのか
これでずいぶん違ってくるんだよな…
地区計画で緑化を定めている地域
なんかもありますが
そういう計画がないところなら
なんでもあり、でいいのかな…
住宅が個人の財産であり
だから個人が好き勝手にできるという自由
この自由は、自分は良くても
周囲の環境は悪くするかもしれない
そして工務店をはじめとした
住宅事業者は、地域の環境を悪くする
片棒を担いでいるかもしれない
地域を暑くする家を作るな!
風景だけでなく微気候まで壊すな!
僕は怒ってます!