きのこのような家?

きのこって究極的にパッシブだなあ…


1日遅れちゃいましたが
昨日(10月15日)は「きのこの日」でした。

きのこって食べ物だけど
農産物ではなくて
林産物なんですよね(特用林産物)。

民家はきのこのようだ
なんて話があります。

その土地に合わせて
自然に生えてきたかのように建つ家

家があった方が
より風景が美しくなるようなそんな家

そういうものが
きのこのような民家
ということなんでしょう。

でも最近の家を見ていると、
ほんとに森から伐り出した木で建ってるのかな〜
と疑うような家も多い。

性能もデザインも整っていて
どこの敷地に置いても大丈夫

でも、きのこって
そういう生え方はしませんよね。

その土地の土壌、水、風、光
他の木々との距離
そんなものとの関係で
生えたり生えなかったり

きのこのような家、というのは
つまり、その土地にしか生えないような家

隣家との距離感
日差しや風の入り方
そして風景を壊さない
プロポーションと素材

それが家を作る価値でもあり
責任でもあり
面白さでもあると思います。

でも、多くの売り手が
そういうことをしなくなっていて
そういう家が増えているってことは
社会的にそっちの方向なのかなあ…

パッシブデザイン、という言葉が
断熱強化+冬に日差しを入れましょう
ぐらいの使われ方になって久しいですが

本当にパッシブというのはどういうことか
湿れば生えてきて乾けば消えるきのこに
学んでみたらどうかな(家は消えちゃ困るけど)

というわけで、きのこのような家とは
パッシブをいう家よりもっとパッシブな家
なんだろうな〜

そんな家がいまの住宅街にどれだけ生えてるか、
歩きながら数えてみるのも、
悪くない秋の日の過ごし方です。