外来種もいた方が生物多様性につながる? なんてことはない

とあるところで、外来種もいた方がより一層、生物多様なんじゃないですか? と聞かれました。それに対するお答えです。


注・まあまあアレな昆虫の写真が
次々に出てきます。

昨日は珍しく午前様で帰宅

午前様って意味
若い人に通じるのかな…

外灯をつけてありまして
そのせいか

玄関には大量のカメムシと
羽化してまもない感じの
セミが飛び交っている

写真を撮る余裕などなく
家の中に飛び込みましたが…

カメムシのやつが
僕と同時に侵入…

チャバネアオカメムシかな?
いかにもカメムシ
な感じの臭いやつ。

今年は本当に
カメムシが多いですね〜

ぼくんちの庭は
雑木林状態なので
大量に虫がいます。

ここは
建築協定がある地域で
それに伴って
緑化の決まりもあります。

生垣以外で樹を10本以上
植えろ、という
まあまあなものですが
(実際はやってない人も多い)

うちには何本あるのかな?
数えられないぐらいの樹やら
草やらが、ほぼ自生状態です。

奥は実生で育てたクヌギ
手前はそこから落ちてきて
芽が出たもの。

あちこちに落ちた実から
育っている。

そのクヌギも
イラガ類の幼虫が群がっていて
(キャーッ!
刺されるとスゲ〜痛いぞ!)

しかしこいつらの
触るなよ、絶対触るなよ、という
ビジュアルはすごいよなあ…

この幼虫がイラガのどの種類は
見分けられませんでしたけど
侵略的外来種の
ヒロヘリアオイラガ、かもしれません。

そして今年は各地で
大量発生している
キマダラカメムシ
(の幼虫)

どうしたらこんなデザインに
なるんでしょうね?

多分その成虫。
これも外来種です。

外来種の何が悪いのか?

生物多様性、っていうなら
外来種がいても多様じゃない?

なんて話も聞くけれど
外来種の種類によっては
そいつが生息することで

生態系を乱してしまって
結果、多様性が失われる

そんなことが危惧されるわけです。

こんなふうに
葉っぱを食べまくって

天敵もいなかったら
どうなっちゃうか?

セイタカアワダチソウが
群れている姿も見かけますね。

セイタカアワダチソウは
根っこから他の植物が
育ちにくくなるものを分泌して

他の植物を駆逐してしまい
そればっかりの貧弱な植生を
産んでしまう
(そしてそのうち自分も枯れる)

そういうことを防ぐために
外来種は避けよう
という考えがあるわけです。

一方で、外来種といっても
日本に生息して
もう何十年、何百年も経っていて

もはや自然のものだといっても
いいのではないか
という説もあります。

よく庭木に植えられる
シマトネリコだって
沖縄以南の原産だから
本土から見れば外来種。

街路樹によくあるイチョウだって
古くに中国から入ってきた
という説が有力です。

とはいえ、これらの存在が
他の生物を脅かすことに
なっているかといえば
おそらくそんなことはないわけで

やっぱり、一番警戒したいのは
侵略的外来種

他の種を脅かして
生息域を広げようとする
動植物

…って、人間じゃねえの?
なんて思っちゃったりして…

在来植物だけで
庭を作ろう、という人は
多くないようだけど

地域の風景を作る

ということは

地域の生態系を
できるだけ
乱さないことでもある

地域密着! という言葉を
売りにする工務店は多い

だったら
地域の風景を
もっと大切にしないとね!