得したことより損したことの方が重い

日経平均株価が
過去最高の下げ幅

なんて書き出しやらタイトルやらで
僕が株で大損した話を
期待したかもしれませんが

全然そういう話ではありません。

この下げの背景には
いくつかの要因が
あるようですが

個人投資家の狼狽売り
一因のようです。

狼狽売りとは
株価が下がったことに
慌てて、とにかく
早く売ってしまうこと。

今日は今の所、買い戻されて
上昇傾向にあるので
昨日、狼狽売りした人は
涙目だろうなあ…

日経平均株価は
年初に3万3千円ほどだったのが
7月には4万2千円を超え

それが急落して昨日は
3万1千円台に。


(NHK NEWS WEBから)

暴落した幅が大きかったけど
金額自体は昨年11月ぐらいの
レベルだし

慌てて売らんでもいいのにな…
なんてのはそれぞれの勝手ですが

人は利益より損失を嫌う
という心理が
モロに出たのかもしれません。

想像してください。

100万円もらった
という嬉し
さと

100万円落とした
というショック

感情の動きは
同じ大きさですか?

金額の上下動は同じですが
感じ方としては
大抵の場合

落とした方が
ショックが大きい

これはプロスペクト理論
というもので

利得・損失と価値の関係は
価値関数グラフで
表すことができます。

『行動経済学〜経済は「感情」で動いている〜』
(友野典男・著/光文社新書)のグラフに加筆

黄色は100万円もらった方
赤は100万円落とした方

どちらも幅(利得・損失の大きさ)
は同じですが

損失をした時の価値の
マイナス幅が大きい

やっぱりみんな
損はしたくないですよね。

住宅建設における
損ってなんなんだろう?

一つは
正しい知識が足りない場合

よく聞くのが
「建てる時に知っていたら」
という声

知らなかったので損しちゃった
という対象は

建築業者のことだったり
住設機器だったり
様々ですが

知っていればよかったな〜

という例

これはもう
正しい情報を
お客さんに届くように
発信してください
としかいえません。

もう一つは
要望と予算の順番

要望を目一杯入れてみたら
予算からかけ離れてしまい
泣く泣くいろんなことを削る

この時点では別に
損も得もしていないのですが

あきらめたという気持ち
が残ってしまう。

それに対して
予算イメージを聞いた上で
その中でベストな提案をする

そうすると
諦めた感じがしないから
前向きになって

あとちょっとだけ出して
これもやってみようかな!
なんてことも起こりますよね。

プロスペクト理論とは
ちょっと違いますが

一旦提案されたものが
予算の都合で手に入らない

ということと

ギリギリの予算だけど
とても気に入った

の、どっちが
気持ちいいでしょう。

僕は絶対に後者がいいなあ。

夢は実現可能な範囲で
ふくらましてあげましょう。