20年間の100万円は、今の100万円と同じじゃないよね

〇十年で比較するといくら違う! とかいう話って、お金を払うタイミングが違えばかなり無理のある比較になりますよね…


以前はポスティングされるチラシって、一種類だけ、というのが多かった気がしますけど、最近は、複数のチラシがまとめて投函されることが増えてきたようです。

新聞購読部数が減っているから、折り込みからポスティングにシフトしているのでしょうか。

今回、入っていたのは「介護」「スポーツジム」そして「インターネット回線」

まあ〜、どれもうまくやらないと損得がモロに出そうなジャンルですが…


目を引いたのはインターネット回線のチラシです。
海辺にいる若い女性のメインビジュアルに

20年後にハワイへ行こう!

というコピー。

一般的な大手光回線と比べて月々2310円安いので20年で55万円浮くから、それでハワイへ行こう! と。
注意書きで、旅行商品の販売・プレゼントの企画ではありません、って書いてあった


ネタ広告かな〜、とも思ったのですが、そうでもないのかな?

比較している大手は1Gbpsの回線、こちらは100Mbpsの回線で、条件全然違うから、ちょっとどうなのよ、と思ったりしましたが、この会社、地元の優良企業様が集まって株主になっている会社です。

だから、コンプライアンス上の問題はない(んだろう)と思うけど…

インターネット回線の価格が20年後にどうなっているかは、誰にもわかりません。
(過去20年をみたら、大手の標準的な戸建用回線は、大体5000円ぐらいで推移してるので、これからもそうかもしれませんが)

20年後にハワイに55万円で行けるか? の方が疑問ですね。
(まあ、これはネタなんだろうと思いますが)


家でも似たようなことがあるような。

よく引き合いに出されるのは、光熱費とメンテナンス費かな?

断熱強化をすれば(してない家より)光熱費が下がる。これは間違いない。
でも、光熱費がどう変動するかはわからない。
まあ、大局的に見て下がることは少ないので、上昇時にも有利(っぽい気がする、というアピール)。

メンテナンス費になるともっと微妙で、確かにメンテナンスコストが下がれば、ちゃんとメンテナンスをした時のトータルコストは下がる。
でも、ちゃんとメンテナンスするかどうかは、お客さん次第なので、その差額でハワイに行けるかどうかはわかりません。

なんて書きましたが、僕も、光熱費を下げるために断熱強化をすることには賛成だし、メンテナンスコストを下げるための工夫も大切だと考えています。
(メンテナンスの方は、ずっとピカピカ建材を選ぶ、とかよりも、プラン上で解決するみたいなものの方が好きですが)

ではなぜこんなことを書くのか?

例えば、「お得額」が100万円だとしましょう。

何十年間で積み上げられていく100万円と、今、支払う100万円。
果たして、同価値でしょうか?

どう考えても一緒じゃありませんよね。
インフレ側に傾いているかデフレ側に傾いているか、予測もできません。

冒頭の光回線の場合、比較する期間が同じです。だからお金の価値も同じなので、まあその比較ならいいのですが、新築時の建物のお金とランニングコストは、支払いタイミングが全然違うので、比較できないような気がします。
(実際は住宅ローンで払ってるじゃないか…と言われると、複雑になるので、今回は割愛)

だから、この手の話は「〇〇円お得」ではなくて、例えば

振れ幅が小さくなる

みたいな言い方の方が、実態に近いような。

光熱費が上がろうが下がろうが、断熱強化した家の方が影響は小さい。
メンテしてようがしてまいが、劣化のスピードには差が出る。

つまり、得している金額の大小の前に「振れにくさ」を手に入れている、のが価値じゃあなかろうかと。
(もちろん、お金の話も、並行して伝えてもいいと思う)

20年後にハワイに行けるかどうかは知らないけど、20年後、家計がドタバタする確率は減らせるかもしれない。
そのぐらいの温度感の方が、誠実だし、伝わる気もするんだけどな〜。