自分のものじゃないものを持っていくやつら

ごみ捨てに行ったら怪しい車。現場でも盗難の話をたびたび聞きます。綺麗事じゃあ解決しないけど、やっぱり「憲法」って大事だよな〜


不燃ごみを出しに行ったら、集積場のところに軽トラ。
朝早くから、軽トラで、男が二人。ん?

僕の姿に気づいたのか、逃げるように走り去っていきました。
荷台にちらっと見えたのは、ごみ袋っぽいものが多数。

逃げ足が速すぎる。
そして、ごみ捨て場には、ほとんどごみが残っていない。
たぶん、持ち去りですよね。

「持ち去り」って、ずいぶん穏やかな言い方だな、と思うんです。

だって、あれは他人の(というか自治体の)ごみを、勝手に持っていく行為です。窃盗、で合ってますよね。
「持ち去り」という言葉を使った途端に、ちょっとだけ犯罪の輪郭がぼやける気がします。
(万引きを「お持ち帰り」って呼ぶくらいの違和感)

なんでそんなことするのかというと、金属が高く売れるからだろうな〜。

金属買取相場はずいぶん値上がりしていて(これも円安の影響もあるみたい)、軽トラ一台分でも、それなりの金額になるんでしょう。

自治体のごみ集積所に出された不燃ごみは、自治体の所有物になります。
だから、それを勝手に持っていくのは、条例違反であり、実態としては窃盗です。
多くの自治体が罰則付きで禁止しているのも、そのためです。
浜松だと、氏名の公表や、20万円以下の罰金です。

でも、現場を見た人にしかわからないと思うんですけど、あの逃げ足の速さ。(悪いことしてる自覚、ちゃんとあるじゃん)


工務店の現場でも、資材盗難、けっこう深刻な問題として聞きます。
銅線、水栓、ときには敷板やら。
夜間に人がいない現場を狙って、根こそぎ持っていかれる。

モノそのものの費用は保険が出ても、工賃分は出なかったり、工期が遅れることや、お施主さんへの説明、警察対応にかかる手間のほうが、実はダメージとして大きいかもしれません。

実際、僕も盗難被害に遭った現場に、完成後にお邪魔したことがありますが、お施主さんも、やっぱりだいぶ嫌な気持ちとして心に引っかかっているようでした。切ないです。

皮肉なもので、業界全体の資材コストが上がって困っているのと、まったく同じ理由で、盗む側にとっての「うまみ」も増えているわけです。

じゃあどうすればいいのか、というと、防犯カメラをつける、資材を現場に置きっぱなしにしない、…そのあたりが定石なんでしょうけど、正直、決定打はない気がします。
相手も、値段が上がれば上がるほど、リスクを取ってでもやってくる。

うちの近所のゴミ集積場も、工務店の資材置き場も、結局は「誰も見てないところにお金が転がっている」「倫理観なんかない奴がいる」という点で、同じ構造なんだよな〜


昨日、商品憲法の話を書きました。
儲かるからといって、なんでもやっていいわけじゃない、そういう線を自分で引いている会社の話です。

持ち去り軽トラ二人組にも、工務店の現場を狙う誰かにも、たぶんそんな線はありません。
金属が高く売れる。だから持っていく。
それだけのシンプルな理由で、シンプルに一線を越えてくるわけです。

憲法があるかないか、その差って、実はけっこう大きいのかもしれません。