ガンダムとドリフと式年遷宮

ガンダムのリマスター、全員集合の特番、そして式年遷宮。並べると不敬かもしれないけど、オリジナルをどう守るのか、という意識、技術の違いがあるような。


1979年スタートの『機動戦士ガンダム』
50周年の2026年に、リマスター版が公開されるそうです。

初代のガンダムは、当時のアニメとしてはよくできていた方だとは思いますが、そこそこ作画崩壊なんかがありました。
僕も以前は、「現代の技術で作り直してくれないかな〜」なんて思ったことがありましたけど、一応、夢が叶った、ってことかなあ?


これも元ネタが古いけど、先日『8時だョ! 全員集合』の特別番組『今夜復活!! 8時だョ! 全員集合』が放映されて、まあまあ批判そうです。
往時のコントを再放送するんじゃなくて、ワイプやテロップ、ナレーションが入っていたのが、「不要な演出」と捉えられたみたい。

そもそも、オリジナルの「全員集合」は生放送だし、そのライブ感も含めた人気があったんだろうけど、そこに現代的なワイプ、テロップ、ナレーションを入れるって、まあ、怒る人の気もわかります。

当時の人は、テレビも、録画などせずオンタイムで見ていた人がほとんどでしょう。僕もそうだった。
一方、今の動画の見方は、スマホで、巻き戻し(巻かないけど)も出来れば倍速にもできるし、音を出さずにテロップだけ見る人もいるし、そういう「つかみ」を、製作者が入れたくなっちゃう気持ちもわかります。

うーん、どっちの味方をすりゃいいんだ?


式年遷宮、ってありますよね。
神宮の社殿を20年に一度作り替える、というものです。

20年で壊される木造の代表格?
木造は20年どころか、1000年以上もつ例もあるわけですが、それでも20年で壊しちゃうのが伊勢の神宮。

僕が、以前ガンダムを「現代の技術で作り直して…」と思ったのは、式年遷宮に近いのだろうか?
いや、式年遷宮は、「新しい技術で上書き」ではなくて「古い技術の継承」が目的です。

全員集合の特番にしても、リマスターガンダムにしても、古い技術の継承ではなく、古典的作品を新しい技術で上書きしよう、というものなんだろうな〜

神宮と全員集合とガンダムを並べちゃうのは不敬かもしれませんが、どれも、オリジナルが素晴らしいものだった、という前提があります。
そのオリジナルを守ろうとするのか、オリジナルをより発展させられるのか、あるいは食い物(あー、ちょっと剣呑な言い方ですみませんね)にするのか。
いくらいい技術で上書きできても、原理主義者は文句を言うだろうし…


さて、住宅にそんなオリジンがあるのか?
僕はやっぱり、軒がちゃんと出ていて、南に大きな開口部があって、風が通る、ってのは、日本の家のオリジンだと思っています。
気候は変わってきていますけど、夏暑くて冬寒い、ということ自体は変わっていない。

建材やら設備の発展やらで、そこから外れた形状の家も作りやすくはなっているけれど、じゃあ、それが新しいオリジン(やがて古典になるようなもの)になるのか?

新しい技術は、オリジンを上書きするためじゃなくて、オリジンをより確かに実現するための道具にする、という方が、しっくりきます。

全員集合の特番が批判されたのは、現代の技術でオリジンを上書きしたから。
式年遷宮が続いているのは、新しい職人を使いながらも、オリジンを守ることを目的にしているから。
ガンダムは…どうなるんだろうな? たぶん、見ちゃうけど。

オリジンを守っている工務店と、そうじゃない工務店、お客さんにはなんとなく伝わっているんじゃないかな〜という気がしています。