長﨑秀人さんの本『くらしの研究所』

家を建てる目的ってなんだろう? 暑さ寒さを凌ぐため? 家族が増えて手狭になったから? 家賃を払うのがもったいないから?
大事なのは「くらし」であって家はあくまでも手段。そう訴える本が届きました。


家を建てる目的ってなんだろう?

暑さ寒さを凌ぐため?
家族が増えて手狭になったから?
家賃を払うのがもったいないから?

大事なのは「くらし」であって
家はあくまでも手段。

そう訴える本が届きました。

『くらしの研究所』
と題されたこの本。

送ってくれたのは
福岡県・長崎材木店の社長
長﨑秀人さん。

長﨑さんともずいぶん
長い付き合いです。

かつては酒の神バッカスの化身のように
酒を浴びている人でしたが
今年、久しぶりに会ったら
お酒飲んで無って…というのはさておき

この本は、長﨑さんが書いている
ブログをまとめたもので

冒頭に書いた通り
大事なのは暮らし 家はあくまで手段
という観点で書かれています。

そういうと感覚の話、という風に
捉えられるかもしれませんが

同社には設計におけるルール
70を超えるデザインコードがあることや
外皮性能についての考えなども
書かれています。

その上で、何を大事にするの? と考えたら
ハードウェアとしての家ではなく
「くらし」が大事ですよね、というお話。

かといって、建主の言いなりになると
いいことがないというのは
工務店ならよく知っていること。

言いなりになるのではなく
建主の声に耳を傾けて

プロとしての提案をする。

その提案の背景に
こんなことを考えてるんですよ〜
という本でした。

いわゆる「プロ施主」という
住宅の「つくり」にとても詳しい
人たちがいます。

一生におそらく一度の高い支出で
失敗したくないという気持ちは
とてもよくわかるのですが

局所的な知識の多寡やら
ちょっとした行き違いやらで
鬼の首を取ったように工務店を責める

そういう方は
「耳を傾ける」ではなくて
「言いなりになる」作り手を
求めているってことなのでしょうか。

と、本の本題とずれてしまいましたが
結果としての「建物」だけを
商売のタネにするとそういうことも
起きがちなのかもしれません。

この本の解説的文章は
前職のボス
小池一三さんが書いています。
その見出しは

遊んでいるようで、いつも思索している人

遊んでいるようでいて
そこで得た知見を
仕事を通じて社会に返していく

そんな生き方って
素晴らしいですよね!

この本は今のところ
Amazonなどに売っていないようで
長﨑さんと仲良くならないと
手に入らないのかもしれません(?)

中身が気になる人は
長﨑さんのブログで雰囲気を
感じ取ってみてください。

代表のつぶやき | 株式会社長崎材木店一級建築士事務所