百聞は一見にしかず
というのはなんとも悩ましい言葉です。
建物の魅力って
いくら言葉で伝えようとしても
全部は伝わりきれなくて
言葉を繰る僕としてはいつも限界に
ぶつかってしまうような
いや、でも、実物を見てもらえるのが
一番いいことだよな〜
百聞で一見してもらえればOKかな?
などと頭ん中がグルグルしています。
先日、和歌山の和秋建設さんを訪問して
建設中のモデルハウスを見せてもらいました。
その時の様子を社長の前田さんが
書いてくれています↓

このモデルハウスは
和歌山市の中心
(和歌山市は、JR和歌山駅と
南海和歌山市駅の二つのターミナルがあり
その間ぐらいにあります)
小さな敷地ばかりのエリアです。
地価も高く土地が小さいため
戸建てを建てる人は郊外に移りがちです。
こうしたエリアの空洞化に対して
どんなことができるだろうか
というのが一つのテーマで
狭小地でも豊かに暮らせる
ということを「一見」で
見せよう、と。

敷地が広くありませんから
南側にも家が迫っていますが

屋根に見える空気集熱式ソーラー
「陽のまど」もありますし
南側には大開口もあり
これから作る庭も含めて
南の条件が思ったより
ネガティブな要素になっていません。

コンパクトな敷地で
4人が暮らせる家、ということを想定して
廊下になりそうなところも居場所に

(花梨の一枚板です)
手や足に触れるところって
どうしても気になります。

床は、「陽のまど」を使った
太陽熱木材乾燥庫で乾燥させた
杉の30mm
色も足触りもいいです。
と、僕が気になったところを
中心に取り上げてきましたが
モデルハウスで何が見たいかは
人によって全然違う
どうしても「見どころ」を伝えて
そこを見てほしい
という気持ちになりますが
見どころ、というか見たいところは
人によって違うんですよね。
僕は仕事柄
設計意図というか
何を考えてこうなったのかな
ということが気になりますが
それはちょっと漠然とし過ぎているので
個人的嗜好としてはキッチンを見たい
人によっては
子育て真っ最中で子どものスペースが
気になるだろうし
日々忙しく家事に追われていると
家事がいかにスムーズにできるかとか
掃除が簡単かとか
すでに完成しているものの
見どころとしては
建売住宅やマンションの場合
立地や設備の説明がメインで
(家事云々も設備の説明が多い)
それと同じってわけにはいきませんが
お客さんが、割とそういう視点で
見にくることもあります。
モデルハウスそのものを売却するための
説明だったら、それでもいいかもしれませんが
やっぱり「自社の仕事のモデル」として
メッセージを伝えていかないといけません。
モデルハウスはまもなく完成します。
どんな「百聞」がいいだろうか。
楽しみですね。
