先日、「アンソロピック・ショック」なるものがおこり、ソフトウェア関係の会社の株価がガクッと下がりました。
株価が下がった会社は、「SaaS」と呼ばれる、特定の業務を効率化するサービスをやっていたところが中心です。
SaaS(Software as a Service)は、日本語で言えば「サービスとしてのソフト」
買い切りインストール型のソフトを買う、というのではなくて、「便利に使えるサービス(SaaS)」にお金を払う、というスタイルが増えてきていました。いわゆるクラウド型、みたいなやつ。
しかし今、AIがその「サービス」の領域まで踏み込んできました。
これまでは「ソフト側が提供してくれる便利機能」に頼ってきましたが、これからは「AIがソフトを使いこなしてくれる便利さ」にお金を払う、みたいになるのかな?
それで「サービス」提供企業の株価が下がった、というわけのようです。
これって工務店業にどう影響してくるのかな?
工務店とSaaS
具体的な名前を出した方がわかりやすいかと思うので名前をあげてますが、別に個々のサービスがどうこう、という話ではありませんので悪しからず。
ANDPADとかダンドリワークみたいなものは、SaaSと言えます。
(弥生会計などは、インストール型と、SaaSタイプと両方あります)
これらのSaaSツールは、「現場でリアルタイムにスマホで情報共有」的なことを中心に広がってきました。
しかし、その便利なツールの操作さえ、人間がやるのはもう古い、という未来が来るのかもしれません。
「ANDPADに今日の現場写真入れて、工程表直しといて」という指示を出すだけで、あとは全部やってくれたら…
いくら言っても登録してくれない人っていますけど、そういうのは減らすことができそうではありますね。
RPAとの違いは?
また略語が出てきた…
RPAは「Robotic Process Automation」
事務作業の自動化です。
事務作業って、おんなじようなことの繰り返しが結構あります。
エクセルに何か入力するとか、そのリストを元に自動的にメールを送るとか。
これって今回のAIと何か違うの?
まあざっくりいうと
RPAは「真面目な新入社員」(言われたことを言われた通りにしっかり真面目にやるけど、ちょっと想定外が出るとストップ)
AIエージェントは「ベテラン職人」(これよろしく、とお願いしたらなんとかしようとしてくれる)
RPAだって、事務処理低減には役立つけれど、その処理のほとんどをAIがやってくれるんだったら、そりゃいいですよね。
(ちゃんとやってくれるなら)
こういうものが安いコストで使えるようになると、いわゆる「事務仕事」は大きく変わるかもしれません。
事務員さんがいらなくなる、ではなくて
そうするとすぐに、事務員さんのコストが削減できる! と考える人もいるかもしれません。でも人間はコストだけで考えちゃダメです。
特に、長年働いてくれている事務員さんの仕事が、こうしたサービスで効率化ができたとします。
そしたら何が起こるでしょう? 起こるというか、起こせるでしょう?
・事務員さんが「最高のコンシェルジュ」になる
入力とか仕分け作業から解放されて、その時間を「お施主さんへのお便り作り」に充てられるようになる。
お施主さんにこまめに現場の進捗をお伝えしたりできたらどうでしょう。
単なる進捗報告ではなくて、おもてなし的に。
入居後のお客さんへの点検の案内なんかも、一律の通知じゃなくて、個別に作る時間が生まれるかもしれません。
・AI使いの職人になる
会社の「流れ」を一番よく知っているのは、社長ではなくベテラン事務員さんだったりします。
流れだけでなく、お付き合いのある業者さんの「クセ」みたいなものなんかも。
そういう知識をもとにAIにあれこれ指示をするのは、ひょっとして社長よりずっと上手なんじゃないかな〜?
・社長に警告を出す人になる
まあ、今でもそういう感じの人はいますが、「社長、これマズイですよ」という警告を出せる人になる。
「数字を打つ人」から「数字を見て、社長、これ…」と言える人が存在してくれていると、ありがたいですよね。
いや、煙ったいとは思うけど。

本人の適性もあるし、会社の他の人材にもよるから一概には言えませんが、なんていうか、ゴールキーパーもオーバーラップしてシュートを打てるみたいな(いや、たとえが違うか)、戦術に大きな違いが出せる、ような気がしています。
(ま、人材の問題は簡単じゃないけどね)
表に出すものより、裏を片付けよう
工務店には現場があるので、AIに取って代わられる、という危機感は強くないかもしれません。
工務店向けAI講座みたいなものもたくさん開かれていますが、「こんなことできるんだぜすげーだろ」的なところも否めないかも。
まあ、僕もそういうの嫌いじゃないですが、表に出るものにAIを使いすぎると、「あ〜、いかにも」というものになりかねません。
それもいいけどさ、AIを使ってもっと楽をして、毎晩遅く帰っていたスタッフが、早く家に帰れるとか、お客さんのために時間を使えるようになるとか、そういうことが必要かな〜。
めんどくさいことはAIに押し付けて、表側はもっともっと人間臭くやったらいい、のです!
