地域の一隅を照らす工務店を
応援したい佐塚です。
このブログではしばしば
写真の話に触れています。
工務店の仕事を
端的に表現する手段として
写真はとても重要だからです。
動画がだいぶ普及して
表現は動画が強い面もありますけど
写真の役割は絶対になくなりません。
役割はなくなりませんが
写真とは一体なんなのか?
と思う体験をしたのでお知らせ。
真を写すと書いて「写真」。
英語の「photography」は
photo(光)と
graph(描く)からできた言葉。
真とか光とか、そこにあるものを
うつしとるのが写真、だったはずです。
もちろん僕も撮影した写真を
加工することはよくあります。
あおりを補正したり
電線を消したり
空を青空にしたり。
これらは、「修整」の範囲です。
(「修正」でなく「修整」なんですって
ブログ仲間のベビー写真家・まささんに
教わるまで間違えていました)
ところが、この度photoshop(Beta)に登場した
「ジェネレーティブ塗りつぶし」ときたら
もはや修整とはとても呼べません。
「ジェネレーティブ」とは
「生成可能」みたいな意味。
「修整」じゃなくて「生成」なんです。
最近よくあるAIによるアレね。
以前も画像生成はやってみたりしましたが
なかなか使いこなすのが難しい感じでした。
さあ、今回はどうでしょう。
前に写真の撮影位置で使った
うちの事務所の写真で
試してみます。
こちら、元の写真(修整済み)。
目一杯引いて撮った写真なので
左右はここまでしかありません。
これに、左右の余白を足して…
左右部分をジェネレーティブ!
なんだか、それっぽくなりました。
実際の風景とは結構違いますが
知らない人が見れば、こんなものかなと
思うかもしれません。
こんなふうに、既存風景から
その先を生成してくれるという
恐るべき機能です。
まるっきり違うものに入れ替え
ということもできます。
こちらは、我が家の愛猫「はちこ」
はちこに比肩する置き換えができるのか?
普通に座ってるとかではなく、あえて
ちょっと難しい姿勢のものを選びました。
ジェネレーティブの様子を動画で。
ねこの範囲を選択し
「calico cat(三毛猫)」と入力して
ポチッとすると…
はちこがいた場所に
三毛猫が生成されます。
簡単にわが家の猫様が
知らない猫に変わってしまいました。
いくつか候補が出てくるので
気に入らなかったら
チェンジ可能(もちろん無料)。
被写体の置き換えだけでなく
被写体を残して背景を変える
こともできます。
(こっちの方がニーズは多いかな?)
森で寝転がっている写真を
でっち上げてみました。
もちろん、フォトショップで
人間が一生懸命ガリガリやったら
できなくはない作業かもしれません。
でも、その場合も、三毛猫の写真や
森の写真、ひいては足りない部分の
町の写真などが必要になります。
それをシコシコ作業して置き換える
のが今までの作業。
でも今回僕が用意したのは
建物の写真1点と猫の写真1点だけ
です。
細かいところの違和感は
まだまだ拭えませんが
用途によっては十分実用レベルです。
こうなると「写真」とは
一体なんなのだろうと
考え込んでしまいます。
「現場に残されたブルーシート」とか
「仮設トイレ」とかは
今まで以上に簡単に消せるようになります。
背景に映り込んだ変な家だらけの
街並みを、豊かな田園風景に
変えることだってできます。
でも、どこまでやるかは
センスとモラル次第。
やっぱり写真は
「真」を「写す」なので
過度の「ジェネレート」はほどほどに。
(でも、おもしれーんだな、これが)