事業承継の話から考えた環境づくりのこと

ワタクシの愛読書(?)の一つに
山田風太郎の『人間臨終図鑑』
があります。

ただひたすら
「○歳で死んだ人々」
が紹介されていくだけ。

自分の今の年齢の時に
どんな人が死んだのだろうと
度々ページをめくるのです。

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地域をよくする工務店を
応援するネットワークの
佐塚です。

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僕は今52歳。
社会的には働き盛り
というやつだと思いますが

結構な大物がこの年で
亡くなっています。

源頼朝
武田信玄
シェイクスピア
ナポレオン
野口英世

ほとんど病死です。

(野口英世のことは
先日紹介した本
面白いことが書いてあったので
またそのうち触れたいです)

kindle版だと50代は2巻に収録。

今年度で53になりますが
そうなると

諸葛孔明
道元
足利尊氏
チャイコフスキー
ベーブ・ルース

これまたビッグな人たちが…

50代ぐらいなら
病気や事故がなければ
仕事を全うできますが…

縁起でもない話と
思われるかもしれませんが
人は必ず死にます。

時が経てば体も衰えて
無理が効かなくなります。

どんな優れた人にでも
時間は平等に流れていて
やがては一線を退かざるを得ません。

当たり前のことですが
これが大変難しい。
特に、中小の工務店にとっては。

昨日は、地域工務店の
事業承継について、町工の皆さんと
ディスカッションを行いました。

事業承継はテクニックの
問題ではなく、様々な条件が
絡んできます。

お隣でうまく行ったからといって
自分のところが同じようにして
うまくいくとは限りません。

特に、工務店というのは
社長の役割・存在感が
非常に大きいケースが多い。

だから社長が変わるということは
インパクトが大きいわけで
高齢まで頑張る社長も多い。

いつ、誰に承継したらいいのか
どうやって後継者を決めたらいいのか

そんなことを語りあいました。

と言いたいところですが
掘り下げが十分できたか
と言われると…?

参加した皆さんは
会社を継続できているので
承継の形がどうあれ
成功しているわけです。

成功しなかったケースを
掘り下げるべきだったかも
しれないなあ…
(敗軍の将、兵を語る、みたいな)

ただ一つ言えることは
経営者の仕事というのは
目の前の作業だけではなくて
環境を作る、ということ。

後継者が「やる」と
言ってくれる環境をどう作るか。

周到に準備しての
「やる」もあるし

一見、成り行きのように見える
「やる」もある。

成り行きのように見えても
そういう雰囲気こそが
作ってきた環境ともいえます。

〇〇をやったらうまくいった
というのはあくまで参考で。

一つ一つのテクニックではなく
どう環境を作るかということを
より強く意識してほしい。

これって、別に
事業承継に限りませんけどね。

そんなことを感じた一日でした。

ともあれ、ご登壇の方々
ご参加の皆様
ありがとうございました。