住宅設計者は夏に揚げ物をすべし

昨日は全国的に
暑かったようですね。

もうちょっとで40℃という
地域があちこちに。

浜松はそこまで気温は
上がりませんでしたが

僕はまずまず暑い場所に
おりまして…

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地域をよくする工務店を
応援するネットワークの
佐塚です。

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例によって週末は
大量の作り置きをしています。

豆アジがたくさんあったので
マリネにしようと揚げ物を開始。

当たり前ですが
揚げ物、暑いです。

揚げ物をしている
キッチンの気温・湿度を
測ってみました。

紫色が温度
水色が湿度です。

8時ちょうどぐらいに点火。
揚げ始めたのが8:13ごろ。

このあたりから温度が上がり
あっという間に6℃近く
気温が上がります。

油の蒸散で(相対)湿度も
上がると思っていたのですが
予想が外れました。

湿度は温度と相関して下がっています。
ということは水分は供給されず
温度上昇による相対湿度の低下?

6℃上がるともちろん暑いのですが
揚げ物時の暑(熱)さは
それだけではありません。

実際には気温上昇以上に
揚げ物の鍋からの
輻射熱が相当大きいわけです。

サーモ写真はモノが入って
温度が下がっていますが
本来揚げ物の油は180℃ぐらい。

この高温の至近距離にしばらく
立っていると、熱中症も心配になる
暑さです。

それでこういう対策をしたり。
レンジフードにマグネットで張り付く
扇風機。

コンロに風が当たってしまうと
調理に差し障りがあるので
こういう向きからの風が一番
効果的ですね。

現代の住まいは
室内の温度差が少ないとか
全館空調とか言いますけど…

キッチンで揚げ物をすれば
確実に暑いはず。

エアコンがあっても
空気の流れ方でキッチンまで
涼しくならないケースもあります。

計算上は十分な冷房能力があっても
熱と空気はそう簡単に思ったところに
動いてはくれないものです。

工務店の、特に男性設計者は
実際にキッチンに立つ機会が少ない人も
多いようです。

リビングが快適でも
揚げ物をしているキッチンは
そうでもないかもしれないから

あらゆる住宅設計者は
夏場に揚げ物体験をすべし!

揚げ物しない家も増えているし
電気フライヤーもあるし
揚げ物に限りませんが

熱と空気のデザインは
とても難しいけれど
リビング以外の快適さも
きちんと追いかけてほしいな〜。