ところかわれば事情は変わる

能登半島地震で多くの家屋が倒壊し
その一因として高齢化があるだろう
なんてことを前に書きました。

ところがこの記事には大事な視点が
欠けていたのです。

石川県など北陸は雪対策のために
カーポートを使っている家が
たくさんあります。


↑ちなみにこれは生成AIが作った絵なので違法も適法もないです。

知ってか知らずか
申請なしで「増築」された
カーポートがとても多い。

このカーポート
屋根と柱があれば建築物ですから
建築確認が必要です。

母屋の面積に合わせた
容積率の緩和がありますから
問題にならないケースも多いですが

北陸は一世帯あたりの
自動車保有台数が多いので
全部をカーポートに入れようとすると
結構な面積になります。

結果、新築時にはカーポートを
作らないけれど
後からやっぱり欲しくなったとか

もうちょっとぶっちゃけて言えば
確認通ってから建てちゃいましょう
という風にして作られた

「違法建築」カーポートが
耐震補助を受ける際の
障壁になっているのでは

ということです。

果たして実際にそのために
耐震補助を断念したケースが
どれぐらいあるのかは分かりませんが

太平洋側にいると
あまり気にしたことのないことも
重要な要素になるのだなと

改めて
ところかわれば事情がかわる
ということを認識しました。

ところでこの違法カーポート問題
なぜ起こるかといえば

知らなかった
(と言えば、罪に問われないらしいのは
政治資金規正法だけ?)

という他に

確認申請を出したくなかった
もっといえば
そのためにかかる費用を出したくなかった
固定資産税を安くしたかった

ということになろうかと。

ただ、違法の状態の場合は
耐震改修の問題のほか
火災保険が適用されないなど
有事の際の不安も残ります。

それが元で、他者に怪我をさせたり
財産を傷つけたりしても
保険も使えない可能性が高い。

とはいえ現実にはたくさんの
結果的に違法になった
カーポート等が存在します。

これから新規で
あとから違法で建てる
みたいなことは

一見、コストを抑える
お客さんのための提案であっても
結果的にお客さんのためにならない
可能性が高いので

知らなかったことにしよう!
↑というのはもちろんタチの悪い冗談で
まずは適法に処理をしながら

少なくとも耐震改修については
雪国には雪国の事情があって
ここはなんとか寛大な処置を
と願う限りです。