本日、令和7年度の
国土交通省住宅局予算概要が
公表されまして
工務店の興味の対象は
既報の通り
子育てグリーン住宅支援事業とか
なんでしょうけど
僕は新設された
高齢者向け耐震改修融資の無利子化・定利子化が
気になっています。
リ・バース60(リバースモーゲージ)の
利息分を補助してくれるというわけです。
元々のリ・バース60は
借入人が生きているうちは
利息のみを支払い
死亡後に相続人が
物件を売却するなどして
一括返済
しかし正直なところ
流行っているという印象は
ありません。
(2023年度の利用が
1382戸ということでした)
利息だけの支払いとはいえ
高齢になってから住宅ローンを
新しく背負うということに
前向きになれない高齢者も
多いだろうし
亡くなった後の残債を
一括返済しなければ
住んでいた家が売却される
ということで
住まいを相続財産として
考えたい人には不向きです。
しかし今回の予算措置では
(令和6年の補正予算でも
予算措置されてますけど)
70歳を超えていれば
利息は全額補助
つまり
元々利息だけ払うものだったのが
補助を受けると生きているうちは
返済は0円
高齢者の懐をいためずに
耐震・断熱改修ができる
というのは
なかなかのインパクトがある…
この手のことの
一番のハードルは
当の本人(高齢者)の動機づけ
そして
相続人(子など)が納得するか
高齢者はえてして
「あと何年住むかわからない」
「もったいない」
という言葉を発して
現在の住まいに手を入れることを
躊躇します。
多分「めんどくさい」というのも
含まれてますね。
子世代から見ると
お金を返すか
物件を売却して返済するかを
しなければいけませんが
これも発想を切り替えれば
親が亡くなった後
空き家になったまま…
というのを防げる
と考えれば
悪くないのかな?
この辺はリバースモーゲージが
共通して抱える課題ですが
そもそも相続人が
いなかったりするなら
空き家を残しても仕方ないから
生きてるうちに住まいの環境をよくしよう
って人が増える
…といいなあ
(結局、収入やら担保価値やらで
満足な額が借りられる人が
どんだけいるのかは…?)
まあ、これで
ガツガツと高齢者からの仕事が
入ってくるなんてことは
決してないでしょうけれど
万が一
そういう条件に当てはまるお客さんが
いらっしゃった場合には
思い出してみてくださいね。