先日の報道で
フラット35の融資限度額引き上げ
なんて話がありました。
まあ、東京のマンションは
えらく高くなっていて
現在の上限8000万円だと足りない
というのはわからなくはないけど
しかし、この報道では
「物価高対策の一環として」
などと触れられているではありませんか。
住宅ローンの借入額が増える
というのが
どこがどうしたら物価高対策なのか?
高くて買えない
ということに対して
金をたくさん貸すから買え
とは…
2024年度のフラット35利用者調査をみてみると
建設費は3923.1万円に対して
フラットの借入額の平均は3080.3万円
一ヶ月あたりの予定返済額は11万7900円
これは平均値なので
分布も見てみると
グラフにしたらこんな感じ

一千万未満から一億超まで
200万円刻みの分布です。
中央値は3628.5万円
平均値とそんなに違いませんね。
とはいえ確かに1億円越え物件も
少ないとはいえありますし
このグラフは土地を含みませんから
土地まで入れれば
融資額が8000万円では足りない…
というケースももちろんあるでしょう。
さらに、昨年度のデータですから
今年の分は全体的に右側に向かって
高くなっていることは想像できます。
そういう意味では
融資額が足りずに困る人を
救う施策のように見えなくはないですが
当たり前ですが
支払額が減るわけではなく
増えるわけです。
借金を増やして届かせる
というのは
物価高対策どころか
住宅価格の高止まりを公的に後押しする
そんな仕組みに見えるけど…

工務店がお客さんに対して
お金の話をどんなふうにしているか
というのも結構差があって
FPさんを紹介してライフプランをする
というのが割と一般的?
お金はお客さんが段取るものだからと
全く関知しない
(黙ってお金持ってきてください)
みたいなところもあれば
お客さんの融資枠をむりくり広げて
とにかく目一杯借りさせちゃう
なんてところもあります。
借りられる額が増えたら
建てる住宅は立派になるかもしれませんが
生活が豊かになるかというと
なんともいえません。
金が無いなら貸してやればいいじゃない
というのでは
パンがないならケーキを食べればいいじゃない
的な発想なのかな〜
そりゃあ、お客の予算は
多いに越したことはないけれど…
みなさんはどんな風にお考えでしょう。
