米の価格、家の価格

新米が古米より安いという逆転現象。家もそんなふうにならないかな〜と思ったけど、無理そうだ…ではその価格構造をちゃんと説明しているか、というと、どうなんでしょう?


日曜恒例メシの話。

我が家は玄米を買っています。
玄米のまま食べることもあるし、精米することもあります。
糠は糠床に活かしていて、その辺の話は前にも書きました↓

当たり前だったはずのカスケード利用
食べ物にしても木材にしても熱にしても、利用目的のものだけを取り出すと、もったいないんです 段階を踏んで余すところなく使いたいなあ

今日はその続きというか、今年の値動きの話です。

新米が、古米より安い。不思議なことが起きています。

去年、高い概算金で米を買い取ったツケが、今年の在庫として重くのしかかっている。
だから新米の概算金は、前年比4割ぐらい下がった産地もあるとか。

去年、高くて困った。
今年、安くて農家が困っている。
……あれ、どっちも困ってる。

でもよく見ると、この値段、農家さん自身が決めているわけじゃないんだよな〜。

概算金はJAが決める。店頭価格は卸や小売の需給予測で決まる。
米袋も燃料もどんどん値上がりしているのに、それが価格に乗るかどうかは、作った本人の手を離れたところで決まってしまう。

農家が継続して営農を続けられるように、と、米が安くならない仕掛けをした人がいたのに、それでもなぜか安くなってしまう。

変なの。


反面、住宅価格は安くなる気配がありません。年末にかけて資材の価格は上昇傾向です。
米と違って生産調整をしているわけでもなければ、誰かが高く売ろうとしているわけでもない(と思う、多分)。

純粋に、原価が上がっているから高くなっている、という風に解釈していいと思います。
ただ、この原価、材料関係だけでなく、申請の複雑・長期化などの官製の部分もあるわけです。
だからと言って、楽ちんな方にまた戻す、とはいかないだろうから、やっぱり価格が下がる方向は考えにくい。

けど、「値上げ」したわけじゃないですよね、工務店としては。

米と違って、注文住宅は一棟一棟、みな違います。だから、一棟いくら、という比較はできないはずです。

いわゆる坪単価ではもちろん上がっているわけだけど、値上げしたわけではない。

…苦しい言い訳だなあ。

ただ、

言い訳と開き直りは、紙一重です。

坪単価が上がったのは事実。原価が上がったのも事実。
米の値段は農家の意志と関係なく決まるけど、坪単価はこっちが決めている。
決めている以上、説明する責任からは逃げられない。

新米は、安くなった理由を農家さんが説明してくれるわけじゃありません。
店頭に並んだ数字が、勝手に全部を物語ってしまう。

注文住宅は、そうじゃない。
一棟ずつ違うからこそ、なぜこの値段なのか、説明できるのは作り手自身しかいません。

説明できるのに、しないでいたら。
それはもう、言い訳ですらなくて、ただの怠慢かもなあ。