非日常の状態での、非日常の町の日常

建築協定とか、デザインコードのようなものって、いい環境を作るためのものなのに、いつしか、かいくぐるものになってしまったりします。


昨日に引き続き、柿木会のお話です。

集合までで1回使うという引っ張りぶりですが、この集合までも、いろいろあって…
(遅刻者こそ出なかったけれど、途中、交通事故で来られなくなった方が1名、そしてなんと、1日早く来る、というスゴい方がいたり)

ともかく、上総牛久駅を出発して、向かうは「ミュアヘッドフィールズ」

なんですが…
ところどころ、通行止め。

事前に現地まで行けることは確認はしてもらってあったんですが、道の状況もまだ刻々と変わっているようでした。

こんな感じの場所が、あちこちに…

この後も、通れた道が、電柱とりかえで通れなくなっていたり、まあ、いろいろありました。


このミュアヘッドフィールズは、一言で言えばゴルフ場併設分譲地です。
ただ、ゴルフ場、と聞いて、一般的にイメージする場所とは、少々違います。

遠くに出掛けて、キャディーさんに荷物持ってもらって、クラブハウスでゆっくり昼飯を食べて、なんていう、スタイルではなくて、家のすぐ横にゴルフ場があって、自分でカートを運転して行って、サクッとプレーする、みたいな感じ。

非日常のゴルフではなく、日常のゴルフとでも言ったらいいのか。
実際、この日も、実はこのエリアは停電していたにも関わらず、打ちっぱなし的なことをされている人がいました。

とはいえ、居住している人は少なくて、別荘として使っている方が大多数だそうです。
(逆に、居住者にとっては、自宅からゴルフカートでコースに行ける、という日常)

当日は天気も悪く、そして何より人んちの真っただ中でもあるので、写真は、同所のインスタグラムでご覧いただいて、雰囲気を感じ取って頂ければ。

この住宅街には電線もないし、境界の構造物もありません。
建物の高さや屋根勾配も決められていて、外壁はエリアごとに色調が定められています。

これらは、法的拘束力がある建築協定ではなく、あくまで、この場でのルールとして運用されているそうです。


得てして、この手のルールは、「うまいこと網の目をかいくぐって、なんとか違反してないものを作る」みたいになりがちです。

もちろん、建築協定だって、いい環境を作りたい、と生まれるものですが、どうして守られなくなるのか?

世代が変わったり、売却で持ち主が変わったりすると、当初の理念を知らない、あるいは理解できない人が、単純に、土地の広さとか利便性とかの要素だけで求めようとして、そうなると協定類は邪魔なばかり。

で、「網の目」を探す奴が増えたり、あるいは知らんぷりをしたり…

僕もいくつかの建築協定に関わったこともありますし、僕自身が建築協定のある街に住んでいます。
ですので、その理念と現実のギャップに、まあまあ嫌な気持ちになったりもしています。

一方で、協定がないこの街は、しかし、協定があるところなんかより、ずっと整った環境がつくられています。
なぜだろう? もちろん、まだ時間がそれほど経っていないから、先のような問題が起こらない、ということもあるかもしれませんが、それ以上にきっと、企画された人たちと、それぞれの家のオーナーさんの志が、似ているからなんでしょうね。


あんまり柿木会の話になっておりませんけれど、TKbasehouseさんは、この場所で十数件の家を手がけられてきたそうです。
百数十戸のエリアだから、結構な割合だなあ。

そのいくつかを見学させていただきました。
(同社の施工事例に、何軒か掲載されています)


別荘地を別荘として使う人にとっては、非日常かもしれません。
でも、そこに定住している人にとっては日常の場所です。

じゃあ、そこが停電していたら、今度は非日常?
日常と非日常って、境目はどこにあるんだろう…

なんてことを考えながら、次の舞台は、TKbasehouseさんの拠点・白子町へ。
つづく。