高すぎるwebサイト、安すぎるwebサイト

放置同然のサイトに高額を払っている会社がある一方で、AI任せの格安制作の広告もよく目にします。高すぎるのも、安すぎるのも、中身を自分で決めていないと、似た場所に着くのかもしれません。


アメリカ中間選挙の結果は、そうなるだろうな、という結果でしたけど、それに対するトランプ大統領の融和的な姿勢にはビックリ。
まあ、きっと二転三転するんだろうけど、これで少しは物価高に歯止めがかかる、だろうか?

価格がらみ(住宅じゃないけど)で、先日聞いた、びっくりな出来事。

ほぼ放置状態のwebサイトに〇〇〇万円も払ってるとか…?

引っ越せば、と提案したけれど、サイトの引越しって面倒だし、そもそも引っ越せる、という選択肢自体、思い浮かばないかもしれない。

ドメインやwebのデータをすんなり渡してくれないところもあるかもしれない。
そのへんの所有権も気になるところですが、今回は、価格の話。


ただ単にサイトを置いておくだけでそんなに取るなんて…カモにされてる、ということに他ならない、と思うけど、とはいえ、当初の約束がそうなっていれば、正当な契約で、文句を言われる筋合いはない、のかも。

一方で、最近よく目にするようになったのが、webサイト制作の広告。

目立つのが二種類で、うち一つは、WordPressをやめて静的サイトにしよう! というようなもの。
PHPの脆弱性とWordPressの脆弱性は、別の問題ですが、PHP騒動に乗じるぜ! という意思を感じます。

もう一つは、単に格安でサイト制作を引き受ける、というもの。
これがびっくりするぐらい安い。会社としてやっていたら成立しないんじゃないかぐらいに。
多分、AIに丸投げ的に作るんだと思います。

この手のものが多く出てきた理由を想像するに、一つは、従来型のweb制作会社が、人員削減・あるいは外注をやめて、極限までAIに頼っている、というスタイル。

もう一つは、そういう制作会社をクビになった元スタッフや、AIがあれば自分ができなかったこともできるんじゃね? と独立した元スタッフみたいな人がやっているケース。

あと一つは、全然異業種から、これもAI頼みに参入してくるケース。

もし、そういうところに頼みたいんだけど、と、誰かに相談されたら、どう答えようかなあ。
(僕に頼んだらいいよ、という答え以外に)


まず第一に、なんにもないところから、なにかを作り出すのと、今あるものを何かに置き換える、というのは全然違う、ということ。

今あるものの置き換えは、見た目だけとかWordPressから静的に、みたいな話なら、確かにAI任せでだいぶできるはずです。
(もし僕がそういう依頼を受けたなら、僕もそうします)

けれど、「それっぽく形にする」のと、「そのビジネスに寄与する」ってのは、ずいぶん違う話だと思うのです。

マーケティングの教科書やビジネス書を開けば、耳にタコができるくらい「戦術の前に戦略だ」とか「ターゲットと強みを明確にしろ」なんて書いてありますよね。
webサイトを作ることも、WordPressから静的サイトに変えることも、極論を言えば全部ただの「戦術」にすぎません。いや戦術以前かな。

ビジネス書っぽく言えば、「機能的価値」はAIでいくらでも作れる時代になったけれど、「意味的価値」は外注やAI任せにはしにくいんじゃないか、ということ。

もし「なんでもいいから会社案内的な名刺代わりのページが欲しい」というだけなら、そういう格安業者に頼むのもひとつの合理的な選択だと思います。

けれど、「自社の家づくりに共感してくれる人と出会いたい」と思っているなら、話はまるで別です。

強引に住宅に例えるなら、構造や温熱の理屈、暮らしの提案は一切考えず、カタログからそれっぽい既製品とサイディングをペタペタ貼り合わせて「ローコストデザイン住宅ができました!」と言っているようなものかもしれません。

住めなくはないけれど、そこに愛着や誇りが宿るのか?

だから、もし冒頭のように「格安のAI制作のところに頼もうと思うんだけど、どう思う?」と誰かに相談されたら、僕ならこう答えます。

サヅカ
サヅカ

見た目の箱が安く欲しいだけなら、いいんじゃない? でも、その先には何も起こらないかもしれないから、それでいいなら。

小さな会社がWebで結果を出そうと思ったら、全体戦略と「自社の言葉」のところは、自分たちで汗をかいて絞り出す部分として残るんじゃないかと思います。

その面倒くささまで道具に丸投げすると、結局また、誰かの言いなりになりやすいのかもしれません。
高く取られる側も、安さに飛びつく側も、そこを手放している点では、案外似ているのかも。

まあ、でも、相談してきた人が、いい人だったら「そんなところに頼むぐらいなら僕がやるよ」って言うかなあ、やっぱり?
いや、決してカモにしようとしているわけではなく…