今日から二十四節気は「処暑」。
「住まいマガジンびお」に
花火の話を書きました。
いつもなら、こちらで
もう少しネタを掘り下げるのですが
花火のことはさっぱり浮かんできません。
季節は処暑、暑さがおさまってくる頃
ということですが
全然そんな様子がないですね。
昨日、気象庁が3ヶ月予報を発表しました。
予報によれば、3ヶ月すべて
平年なみか、平年より気温が高い見込み
やっぱり、秋がなくなって、夏が終わると
冬が来てしまうんでしょうか。
日頃から、暑さ・寒さは「気温」だけじゃ
測れないよ〜! と言っているので
気温の上下に一喜一憂しても
仕方ないんじゃない?
と思われるかもしれませんが
気温(室温ではなく外気温)は
色々な要素の結果です。
地表に降り注ぐ太陽熱
地表の蓄熱量
海水の蓄熱量
これらによって起こる風
等々、色々な要素の結果
気温があがります。
人間の体感は、気温に加え
湿度、気流、放射、代謝量、着衣量の
6つの要素に左右されます。
温熱環境評価には
色々な方法があります。
この6要素全てを評価するのは
SET*(エス・イー・ティー・スター)
標準新有効温度がよく知られています。
代謝量とか着衣量とかは
人間側の問題なので
建物ではどうにもできません。
建物側だけの指標だと
温度、気流、輻射を評価する
作用温度(OT)や
温度、湿度、気流をみる
有効温度(ET)など
建築士の試験で
みなさん通過してきた
話だと思いますが
家づくりの現場では
あんまり見かけませんね。
一般の方にも馴染み深いのは
不快指数(DI)
気温と湿度から評価するものです。
これはいわゆる温湿度計で測れるので
自社の物件がどんな環境なのかを
手軽に測るには一番かもしれません。
当然、暮らしている環境だと
住まい手さんがどんな暮らしをしているか
暖冷房をどう使っているかで大きく変わります。
だから、建物の外皮性能を測る基準ではなくて
暮らしているかたがどういう環境にいるか
ということを測ることになるわけですが
結局のところ、そこが重要ですよね。
計算上のUa値がいくら小さくても
何らかの事情で暑い、寒いということは
結構見受けるし
(原因は、施工精度だったり
暮らし方だったり
色々な要素があります)
だから、暮らしている環境の
測定をするのも大事だし
その時に測りやすいのは
やっぱり温度と湿度かなあ。
僕のブログにも時々
温熱環境を測定する
データロガーが出てきます。
えらく値段が高いものだと
思っている人もいるようなので
ザクっと紹介しておくと
T&Dの「おんどとり」シリーズ
単体で使える「TR-72」シリーズ
写真は廃盤になっていますが
後継機種のTR-72Aは
実売価格で3万円弱。
単体でWi-Fiにつながりますので
測定場所で接続できれば
リアルタイムに近い形で
データ収集もできます。
こちらはRTR-500Bシリーズ
(こちらも後継機種が出てます)
simが刺さってセルラー通信できる親機と
測定する子機を組み合わせて使います。
(セルラーなしの親機もあり)
セルラー親機が5万円ぐらい。
子機は2万5千円ちょいぐらい。
測定箇所が多い場合は
こちらの方がいいかも。
えー、やっぱり値段が高いよねと
思ったかもしれませんが
ネットに繋がらないものは
もう少し安いです。
リアルタイムで確認しなくても
お客様のところに置いておいてもらって
時々データの回収にいくのなら
ネット機能はなくてもいいですね。
自分たちが建てた家で
お客様がどういう環境に暮らしているのか
知らない、というのも、ちょっと怖いですよね。
データロガーと全く縁がない、という方も
多いかもしれませんし
お客様の住まい方で
ずいぶん変わるものですが
それだからこそ
うちのお客様はこんな風に暮らしています
と言えるんじゃないかなあ。
ぜひお客さんの家の状況を
測ってみてください!