人が暑さ寒さを感じる以上に
裸で過ごす動物は
やっぱり暑い、寒いはずですよね。
ひょんなことから訪れた
動物園で「周壁温度の大切さ」を
思い出しました。
舘山寺に
浜松市動物園があります。
子どもたちが小さい頃は
よく行ったのですが
最近すっかりご無沙汰だなあ…
と思っていたところ
近所で仕事があったので
ちょっと立ち寄ってみました。
オッサン一人で動物園なんて
いないかなと思いきや
園内は割とお一人様が多い…
お一人様は男女問わず、高確率で
バズーカのような望遠レンズをつけた
カメラを持っていて
動物写真なのか来場者の盗撮か
わかりませんが
ガチ度の高そうな人ばかりでした。
動物園というと
札幌市立大学教授の齊藤雅也さんが
環境改善を手掛けられています。
以前に齊藤さんにパネルディスカッションを
お願いした時の写真。
この時は、爬虫類館のことを
話してくれている様子です。
爬虫類は変温動物なので
周囲の温度変化には
とても敏感なんですよね。
齊藤さんは、札幌・円山動物園の
オランウータン舎をはじめとして
多くの動物の環境の改善を手掛けています。
↑リンク先の画像にあるように
一般的な動物園では、動物の過ごす環境が
必ずしもいいとは言えません。
↓浜松市動物園ではこんな一幕も。
ヒーターと扇風機が完備(?)されていて
一見高待遇のようですが
周りはコンクリートや石。
カピバラは元々草原やジャングルに
暮らしていた動物だそうです。
草原やジャングルだと
コンクリートのような
熱容量の大きいものは
周りにあまりないはず。
夏はとても暑くなり
冬はとても冷たくなる
そんなモノに囲まれて暮らすことに
なってしまっているのです。
チンパンジーもコンクリートの上ですが
お布団のようなものがあって
ちょっとくつろいだ感じ…?
クロヒョウは板の上
ライオンは草の上で
これはそれぞれの住環境に近いのかな?
サル山もまた、夏暑くて冬寒そう!
ところで、「ボスザル」って別にボスっぽいこと
しないというのが最近の研究で分かったそうです。
(今回の訪問で得た知識)
浜松市動物園も
新しい獣舎を作ったり
改善されている部分もありますが
もうちょっと動物に優しい
環境になるといいな…
というのが家づくりに
何の関係があるかって?
円山動物園のオランウータンは
環境改善後、とても動きが活発に
なったそうです。
床・壁といった周壁温度が
適温でない場合は
体感温度が極めて悪くなります。
きちんと断熱された住まいなら
周壁温度は空気温度と
近い状態になります。
そうすると、人はアクティブに
なるのではないでしょうか。
寒い家でも暑い家でも
できるだけ動きたくないですもんね。
さて、そこまで劣悪な環境の家なんか
作ってねーよ!
と思われるかもしれませんが
住まい手をアクティブにする家を
作っているか?
と問われると、どうでしょうね?
アクティブならなんでもいいわけじゃ
ないですけど
先進的な動物園で出来ていることが
住まいで出来ていなかったとしたら…
ちょっと、ドキッとしない?