唐津建築散歩・古いものが遺っている

唐津は空襲を免れた街です。奈良時代創建の唐津神社、炭鉱王の邸宅・旧高取邸、辰野金吾の弟子が設計した旧唐津銀行。古いものが遺っているのには、ちゃんと理由がある気がします。


さて、ちょっとフライングしたけど、ようやくブログの上では唐津に辿り着きました。

唐津というのは、唐(中国大陸)への津(港)、という意味だそうで、なるほど玄界灘を渡って大陸に出る貿易港として、この街はずいぶん昔から人と物が集まる場所だったらしく、また、第二次大戦での空襲や艦砲射撃も受けていないので、古いものが結構残っています。

いや、戦災でなくならなくても、古いものを壊してしまうところも多いから、古いものが残っているのは、また別の理由なのかもしれません。


唐津神社は奈良時代創建、慶長年間に現在の場所にできたそうです。
秋季例大祭「唐津くんち」はユネスコ無形文化遺産にもなっていて、古くは200年以上前の、新しいものでも明治時代に作られた14台の曳山が今でも使われているんだから、これもまた、古いものがちゃんと使われている。
唐津の男たちは、この祭りを楽しみに一年中飲んだくれているとか…(あれ、違うかな? 僕の脚色かな?)

曳山展示場は建て替え中のため移設されていて、この日は見に行けませんでした。ちょっと残念。

唐津神社が現在の場所に移されたのは、唐津城築城にともなって、のことのようですが、当の唐津城はRC造の模擬天守です。
とはいえ、いい場所にあって素敵だなあ。城を見るなら天守より場所とか曲輪とかですね。

唐津城周辺には多くの石垣が残っていて、街並みを作っているのが印象的でした(写真撮ってないけど)。


旧高取邸は、炭鉱で財をなした高取伊好の邸宅で、国の重要文化財です。

↑こんな感じですが

全体はこんな感じ。増築を重ねた、といえばそうなんですが、欲しいものを足し続けたらこうなった、というか。
現代の住宅がこんな感じだったら、多分嫌悪感が強いのですが、なぜこの頃のものだと受け入れられちゃうんだろう。
それぞれが「ちゃんと作ってある」から、かなあ?

こちらは内部は撮影禁止。
ボランティアのガイドさんが案内してくださるということでお願いしたところ、これが素晴らしくて、いや逆にお願いしなかったら、ふーん、なんか立派だねえ〜、で終わっちゃった気がします。
建物の説明って、ただ見るだけじゃなくて、識りながら見るってことも、結構大事だなあ。


唐津は建築家・辰野金吾の出身地でもあります。

辰野金吾の弟子・田中実が設計した旧唐津銀行は、今は辰野金吾記念館として利用されています。

平成9年までは銀行として使ってた、というから、これもすごいな〜。
今は市に寄贈され、県指定重要文化財になっています。


というわけで、唐津の中心部にある古い建築を巡ってきました。

このブログからだけではわからないかもしれませんが、古いものが残っているのは、焼けてないから、だけじゃない、ということが、唐津の街からなんとなく伝わってくるような、いい旅でした。
いや〜、まさに、地域のるものをる、観光だな〜。
建築観光、最高。