令和6年度国交省予算概算要求を見て…

昨日、国土交通省と厚生労働省が
共同で来年度の予算概算要求の概要を
発表しました。

予算概算要求自体は先月に
発表されていますが

今回の共同発表のそれは
「建設業の人材確保・育成」
がテーマとのことです。

国土交通省|報道資料|建設業の人材確保・育成に向けた取組を進めていきます~国土交通省・厚生労働省の令和6年度概算要求の概要~
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

職人の高齢化と
若者や女性の入職・定着
は以前から言われていますが

もう一つ大きな問題は
来年4月からの罰則付き時間外労働の
上限規制

いわゆる2024年問題です。

休みが少なく長時間労働が常態化する
建設業において
ようやくメスが入る、と、どうなるか。

休みが増え作業時間が減れば
工期が長くなり
人件費が増える。

当たり前ですが、結果的に
家が、ますます高くなってしまう。

今回発表された対策に
そこに対する措置はあるのかな…?

直接の工務店支援で
めぼしいものは
人材育成への経費や賃金の助成
くらいかなあ…

もちろん、社会に対して
建設業の魅力を伝えるなども
担い手確保に重要だとは思いますが

「生産性向上」よりは
「労働環境の成立」に
重きが置かれているように見えました。

とはいえ、概算要求では
今年度の同事業より増額しているので
地域の工務店にもメリットのあるものを
望みます。

ついでに(?)、来年度の住宅局の
予算概算要求を見ておくと

令和6年度国土交通省予算概算要求概要 - 国土交通省
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来年度の重点施策として
5つが挙げられています。

  1. 誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保
  2. 住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現
  3. 住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備
  4. 既存ストックの有効活用と流通市場の形成
  5. 住宅・建築分野の DX・生産性向上の推進

ちなみに、今年度の概算要求の
ポイントは以下の5つ

  1. 住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現
  2. 住まい・くらしの安全確保、良好な市街地環境の整備
  3. 誰もが安心して暮らせる多様な住まいの確保
  4. 既存ストックの有効活用と流通市場の形成
  5. 住宅・建築分野の DX・生産性向上の推進

って、順番違うだけじゃん!

でも、これはむしろ当たり前。
単年度で、重点施策がコロコロ変わるようでは
困るのです。

来年度の施策で目に留まるのは
子育て世帯向けの改修工事への誘いです。

実際には子育て世代じゃなくても
使えるものになるんでしょうけれど

「子育て」というと予算が通りやすい!
そんな雰囲気があるんでしょうね。

「働き方改革」という言葉の使われ方と
似ている気がします。

なんだか毒を吐くだけに
なってしまいましたが

補助金の類には振り回されすぎず
でも、せっかくあるならうまく
活用していきたいですね。